• ポイントキャンペーン

ちくま文庫
わが半生―「満州国」皇帝の自伝〈下〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 485,/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480026637
  • NDC分類 288.492
  • Cコード C0123

内容説明

清朝崩壊後、日本軍が興した「満州国」の傀儡皇帝となった溥儀。三たびつかみとった皇帝の座は、しかし日本の敗戦とともに虚しく崩れ去る。待っていたのは、中華人民共和国による、戦犯としての長い「改造」期間だった。第2次大戦後、一個の人民へと急転した溥儀の、国家との、そして自己との戦いが克明に描かれる。

目次

「満州国」14年
ソ連で
不安から罪の承認へ
改造の受諾
新しい一章

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

owl&shepherd

3
ジョンストンの『紫禁城の黄昏』では溥儀が中心だった。家庭教師から見た皇帝と皇帝から見た家庭教師では、扱い方が違う。そんな当たり前のことを見せつけられた。『満州国演義』で船戸与一が「猜疑心のかたまり」と書いた本人は本書でそれを認めている。溥儀のあたまにあるのは、自分の「位」だけ。取り巻きは身内を除き、彼を利用したい人間、彼から盗む人間しかいない。生まれてからずっと牢獄に閉じ込められていた彼が解放されたのはいったいいつのことだったか。社会的動物である人間は、真に解放されることなどないのだろう。2017/04/03

金平糖

2
B。2021/10/24

A.yukari

2
物心つく前に皇帝となり、退位してからは復辟を目指す旧臣に育てられた溥儀。満州国皇帝となったことが彼の罪だが、果たしてそうなのか?皇帝となってから文革のさなかに亡くなるまで、溥儀の人生は、人の思惑と政治と時代に翻弄され続けたように思う。収容所で、自分の能力が子どもにも劣ることを知り、自分を皇帝にした西太后を憎むくだりが印象的。溥儀の罪は、日本人の罪でもあり、読み進めるのが辛い箇所もあった。この本を読む前に、映画のラストエンペラーを見た。溥儀の人生を美しくまとめた傑作だと思う。だが、現実はもっと重く、辛い。2014/11/01

のん818

0
戦争に翻弄される皇帝。 文化大革命の後の、中華民国礼賛には、ちょっと辟易したけれど。2011/10/06

かにーじゃ

0
戦争中~末期に日本は、溥儀をはじめ、満州の一般人(小作人?)からも食料等を収奪していたのはひどいと思ったが、戦争&植民地とはそんなものなのだろうとも思った。 日本敗戦後に溥儀がソ連に連れて行かれ、しばらく生活したとは知らなかった。 この敗戦後の溥儀の心情は、非常に貴重(実は、尋問に対して嘘をついていた等)である。 戦後、溥儀の取り調べを行った中国検察が、とても素晴らしい態度・発言であり、驚きとともにこれは信じがたい。2021/01/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/241911
  • ご注意事項