内容説明
高名な童話作家、ルイス・キャロルは、一方でオックスフォード大学の講師に弱冠23才で就任するほどの数学者でもあった。そのキャロルが、数学者としての一面をいかんなく発揮したのが本書である。奇抜で楽しく数頓狂なキャロルランドの住人たちを次つぎに登場させ、もつれにもつれた数学的パズルを仕掛ける。このもつれ目を解くべく集った迷答、珍答、怪答の数々。さて正解は?読者の知性を刺激するハイセンスな、コント・パズルの本。
目次
高く高く
貸間選取
数頓狂叔母さん
航海風袋推測会
煌女殿下
小口現金
乗合バスの判じもの
四角くとぐろを巻く蛇
チェルシー・バン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
歩月るな
5
「算術の方法とは「総合」のみの方法である。それはひとつの既知の事実からもうひとつの事実へと進んで最終的に結果にたどり着く。これに対し、代数の方法は「解析」の方法である。記号で表された結果から出発し、ヴェールに包まれた犠牲者を引きずりながら後ろへ戻っていき、ついに既知の事実の白昼のただなかへたどり着くと、そこでやっとそのヴェールを剝すことができて、「ああ、おまえか!」ということができるのだ。」つまりは詩作の方法がポオの変奏でもあったキャロルが「探偵小説」を想像していたら、恐らく犯人当てをさせていただろう。2017/04/19
rumi
3
不思議の国のアリスの著者ルイス・キャロルによる数学クイズ本。彼オックスフォードの講師をするほどの数学者だったのね。問いはアリスの世界に迷い混んだような言葉遊びの迷路のようにややこしく、解答例には妙な珍解答。正直もつれっぷりさえわからない問題も^^;貸出期限いっぱいかけてのんびりできる日にアリス気分で紅茶をいただきつつ読んだがまだまだ謎が残る。またいつか手に取ろうと思う。2012/12/14
調“本”薬局問悶堂
1
書いていた内容が消えてしまった。 今度時間がある時に書こう。 電車の中でもつれを解きながらの通勤。 なかなかだ。 やっぱりルイス・キャロルはルイス・キャロルだ。 《2020年5月 登録》 当時のアメブあるある。消えちゃう問題。 「あとで」ってないよなぁ。この時の自分、何を思ったんだろう。 そして、不思議の国のアリスはたくさんの人に読まれているのに、この本の登録者が少なくて驚く。2006/05/05
のんき
1
1989.9.26 第1刷