ちくま文庫<br> 人間、この非人間的なもの

ちくま文庫
人間、この非人間的なもの

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 270p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480020222
  • NDC分類 914.6

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まさきち

54
1970年代に書かれたもんですが、今に通ずることばかり。人間なんて変わらんものなのかも。2020/10/30

うりぼう

37
ブックオフで105円で購入。人は皆、自分が普通の人間だと思っている。社会から逸脱した殺人などの様々な事件を自分とは無関係のものと理解したい。そうでないと心の安定を失うのだろう。それに呼応するようにメディアは、その特殊性を訴え、時間とともに忘れさっていく。歴史に学ばない、学びたくないのである。そのため歴史は繰り返す。なだ氏は、繰り返し言う、対象を自分の目で見ろと。その推移を把握しろと。戦争体験を経て、人が是という方向と反対の方へ行く癖を身につけた。非人間的な事象の中にこそ、人間の本質を見る。穢れと清めが秀逸2012/11/20

まゆ

5
40年以上前に書かれたエッセイであるが全く古臭さを感じない。当時の情勢、世相を材料にしているが今にも通じるものがある。死者崇拝、セレモニー化。生きている者よりも死んだ者のために。テーマはどれも重い。しかしわかりやすく読みやすく著者の考えがよく伝わってくる。こんなに時が経っても色褪せないエッセイはすごい。2014/11/26

鎌倉 幸子

5
「人間のやることで、なにひとつ人間的なものでないものはない」と最後にありましたが、自分の価値判断で人の道から外れている、と言ってしまいがちですが、それは自分軸の考えであり、また無意識にその状態に陥る可能性をすべての人は持っているという警告を鳴らしています。人のふり見て、我がふり直せという言葉を思いだしました・ 本を書いていた時、つまずいている私にこの本の最初に引用されていたヴェッセルの言葉「平易な言葉で語れるということこそ、認識の深さの指標である」というメッセージを読んでくれ、と友人が貸してくれた一冊。2014/07/21

ゆーかり

5
長期熟成本の消化。精神科医でもあるなだいなだ氏の1971年に連載されたエッセイ。戦後を強く感じる。勝手に軽妙なユーモアエッセイなのかと思っていたら、堅くはないかもしれないが主張のある真面目なエッセイだった。2014/01/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/361823
  • ご注意事項