感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
4
次男で学問好き、書籍を求めて30町走りあるいて借覧、記憶してから帰り、写して、繰り返し読みたり(5頁上段)。自学自習の子どもであった。立派である。「自分の論文報告や、寄書、随筆が時々世に出て専門家より批評を聞くを無上の楽しみ、また栄誉と思い居たり」(22頁下段)。評者も20代の頃はそんな気持ちだったのを回想した。「履歴書」という自分史と随筆からなっている。鶴見和子先生の研究で登場する南方先生は、菌類の研究や民俗研究など、幅広く活躍していることがわかる。子どもの頃から知的好奇心を維持していくことが重要だ。2013/04/28