内容説明
九州で過ごした年月を、東京で過ごした年月が越えてゆく―地方出身者すべての胸を打つ、著者初の私小説エッセイ!
目次
お金
欲情
美しさ
タクシー
殻
泡
血と肉
マイ・ウェイ
訓練
努力
退屈
六本木の女
女友達
居場所
若さ
優しさ
谷間の百合
静寂
暗闇
越境
幸せ
刺激
指
東京
眼差し
著者等紹介
雨宮まみ[アマミヤマミ]
ライター。アダルト雑誌の編集を経て、フリーライターに。女性の自意識との葛藤や生きづらさなどについて幅広く執筆。女性性とうまくつきあえなかった頃を描いた自伝的エッセイ『女子をこじらせて』出版後、「こじらせ女子」がブームとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
46
著者は「こじらせ女子」という言葉を生み出し、40歳で亡くなるまで東京で暮らしていた。学年は1つ下だけど、僕は1浪してるので、同じ年に上京して東京で暮らしていたことになる。でも「他の街では夢を見ることはできない。東京タワーのオレンジ色に私は祈る。何を祈っているのかは、わからない」という東京を僕は知らない。それは僕がこじらせていなかったからだとか、強かったからではない。(むしろ、僕はこじらせていたし弱かった)魂と欲望に従って戦いながら生きる人には、東京は全く別の顔を見せるんだと思う。人生がそうであるように。2021/08/31
ホッパー
42
エッセイ。暗澹。という言葉のイメージがずっと頭に浮かびながら読んだ。2021/01/17
ユーカ
33
何とか最後まで読もうと頑張ったけど、子細が違うだけでほぼほぼ自分のことが書いてあって、心拍数が上がり、客観性が持てずにどこまでもズブズブと気持ちが落ちていくので止めました。東京で活動するフリーの編集者やライターで、クラクラするような光と影のギャップを感じていたり、経験した人は多いと思います。ひどい疲弊と麻薬的な高揚感の同居。サバイブするには自分なりの心の保ち方が必要で、いまの私のそれを崩すくらい赤裸々で肉薄しすぎている、ということです。良いエッセイ。時期が来たときに手に取って懐かしむことが出来たらいいな。2015/09/12
だーぼう
33
10代の頃に読んでいたとしたら、行きたくなっていたんだろうか。中立な気持ちで読んでみた。ブログに感想を書きました。2015/08/27
どんちゃんママ
29
『東京に住んで最初に狂うのは金銭感覚。家賃より高いワンピースを着て300円のコーヒーを贅沢に思う。』 東京には住んだことがないけど そんな感覚はなんとなく分かります。でも、そんなの余計、苦しくないですか?2015/11/02