だいわ文庫
まともバカ―目は脳の出店

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784479300465
  • NDC分類 041
  • Cコード C0195

内容説明

解剖学の第一人者の目から見ると、とんでもなくいびつに生きている人間の姿があぶりだされる。あらゆることが脳の中で行われ、「ああすればこうなる」で突っ走ってきたものの、ああすればこうなる以外のことが起こったとき、うろたえる人間がそこにいる。人の「生老病死」は計算できない…。はたして自分が何かわかっているのか…。ものの見方・考え方がウソのように変わる本。

目次

第1章 脳の中に住む人間(ヒトを見る目;ヒトの構造;自分を知る)
第2章 「現実」は現実か(女性と子どもが割を食っている;脳の中にないものは存在しない;「現実感」の持ち方)
第3章 無意識の表現(人工化の波;いま身体が欠けている)
第4章 「まとも」が遠のく(かけがえのないもの;一周遅れのランナー人生)

著者等紹介

養老孟司[ヨウロウタケシ]
1937年、神奈川県に生まれる。1962年、東京大学医学部を卒業。その後、同大解剖学教室に入り、解剖学を専攻。1995年、東京大学医学部教授を退官。東京大学名誉教授。大ベストセラー『バカの壁』(新潮新書)をはじめとする著作をとおし、ものの見方・考え方、社会のあり方などに一石を投じつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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姉勤

16
現代日本=脳化社会(大脳のイメージが反映されたシステム)。それらは数値化され、観測でき、予測がたち、安心する。しかしそれは脳の出力が決めた約束事であり、現代人はその脳の中で生きているに等しい。震災や洪水などの災害、生老病死、そして運命。予測が立たないものを「自然」といい、社会はそれを嫌う。文明がすべてを制御下に置かれると錯覚し「自然」に直面した時、人は狼狽し不安になる。古からの伝統や掟は自然に近い分、よりどころになる。エッセイのとりまとめ&改題なので各章の連続性や関連性は薄いものの、言っている事は一緒。2014/03/19

K K

14
面白かったー。素晴らしい!ここ最近の養老本で一番いい。目からウロコなとこがたくさん。都市化、脳化社会により女性と子供が一番割りを食っているには女として大いに納得。また、四苦八苦を認めない、自然を排除した現代で人間がまともでなくなるの日々痛感。結婚相手にふさわしいかを徹底的に数値化したら、結婚なんかできないという話も面白かった!まだまだ読み足りない、養老さん。身についたものだけが財産、本当にそう思います。2014/11/07

門倉或刀

10
養老先生の話はいつも面白い。しかし、面白いのは養老先生が面白いのであって話の中身は暗鬱。脳の中およびその延長の範囲しか現実を持たない者たちに囲まれた私の生活は実に苦しい。誰かの仕事でできているのは社会であって世界ではない。それを理解している人間の増殖を強く望む2014/07/22

なつきネコ

7
現在は行き過ぎる脳化社会なのだと言う事かな。さらに勉強になり、考えさせられる話もたくさんあって、アポリジニの話は印象的。養老さんはかつてあって、今はない身体の在り方を発掘し懐かしんでるのだろうな。しかし、今は行き過ぎた脳は身体を置いていき、忘れさせるって事かな。だから、思い出すように身体を動かして行かなきゃな。2014/10/05

まわる

7
私たちは脳の中に住んでいる。たくさんの本を読んでインプットするのもよいけれど、身体を動かしたり見たり触れたりする事で得る情報が私には足りない。そんなことじゃ、現実を見失いそう。いろいろ考える。2013/11/23

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