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土木遺産―世紀を越えて生きる叡知の結晶 ヨーロッパ編

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  • サイズ A5判/ページ数 197p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784478890189
  • NDC分類 510.923
  • Cコード C0051

内容説明

世紀を越えて利用され続け、今も人々の生活を支えている土木遺産。そこには、造られた時代の技術や材料を駆使し、地域の環境をも最大限に生かそうとした人類の智恵と工夫が込められている。ヨーロッパ各地の土木遺産を紹介する本書は、西洋文明と文化の礎を訪ね、知的好奇心を満たすガイドブックでもある。

目次

アッピア街道(イタリア・ローマ(紀元前三一二年建設開始))―綿密な計算に基づいた古代の高速道路
カナル・グランデ(イタリア・ヴェネツィア(五六九年建設開始))―ラグーナを埋め立てた海上都市と運河の秘密
カレル橋(チェコ・プラハ(一四〇二年完成))―六〇〇年間、幾多の洪水に耐えたプラハ最古の橋
ランテ荘(イタリア・バニャイヤ(一五九〇年完成))―さまざまな装置が組み込まれた遊び心いっぱいの庭園
ティビ・ダム(スペイン・アリカンテ(一五九四年完成))―エスパーニャ人の挑戦が生み出した大型ダムの原点
ヴェルサイユ庭園(フランス・ヴェルサイユ(一六三一年建設開始))―絶対王政の下に建設されたフランス式庭園の代名詞
キンデルダイク(オランダ・キンデルダイク(一七四〇年頃完成))―水と闘った知恵をしのぶ風車による干拓の町
アイアンブリッジ(イギリス・アイアンブリッジ(一七八一年開通))―小さな渓谷に建つ世界初の全鉄製の橋
カール・テオドール橋(ドイツ・ハイデルベルク(一七八八年完成))―いくたびも架け替えられ愛され続ける市民の誇り
サン・マルタン運河(フランス・パリ(一八二五年完成))―水利用と舟運用に建設され今はパリっ子憩いの場に
鎖橋(ハンガリー・ブダペスト(一八四九年完成))―水の都に架かる重厚なる鉄の吊橋
セーヌ河岸(フランス・パリ(一八五三年改造開始))―厳しい規制から生まれたセンスあふれる河畔景観
ゼンメリング鉄道(オーストリア・ゼンメリング(一八五四年完成))―標高約一〇〇〇メートル、アルプスを越えた世界初の鉄道
レッチワース(イギリス・レッチワース(一九〇三年建設開始)―世界初の田園都市に感じる懐かしさの理由
大下水渠(オーストリア・ウィーン(一九一〇年頃完成))―古都の暮らしを支える地下の下水網
パルク・グエル(スペイン・バルセロナ(一九一三年完成))―奇抜なデザインに隠された自然との調和と機能美
サントル運河(ベルギー・ラ・ルヴィエール(一九一七年完成))―高低差のある川を「船のエレベーター」で運航
土木遺産の楽しみかた―遺産が造られた背景やプロセスを知る喜び

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ず ん さ ま

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橋、庭園、運河、地下水道等、欧州各地の有名土木遺産を探訪し、その生い立ちから保存活用の現状を記している。取り上げた土木遺産と類似する国内の土木遺産を併記している点が興味深いが、シップリフトなどは苦し紛れな感もあり。執筆者が建設コンサルタントということで、土木遺産好きの専門家の欧州紀行文として、あるいは土木遺産旅のための基礎資料としても使えそうな一冊。他に、アジア編と日本編がある。2005/08/27

saidaskiing

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紹介されている土木遺産は完成時の姿は美しい。しかし、それだけでは遺産にならない。それらを後世に残すため、様々な人の手で保守されて初めて遺産となる。これらの遺産は無機的な構造物でなく、そこから歴史や昔の人の思いが感じ取れる有機的なものなのだろう。改めて土木は保守や点検が重要であることを学んだ。2010/07/19

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