内容説明
「えっ、私がですか」「君ならやれるよ。いや、開発センターを大きく変えるには君しかいないと思っている。マーケティングを変えたようにね。二年で変えてくれ。その後は、またマーケティングに戻ってもらうから…」マーケティング部門のリーダーだった黒沢涼子が、畑違いの製品開発センター長に抜擢される。はたして専門知識面でも、年齢でも自分を上回る男性の部下を率い、組織を変えることができるのか…。ストーリーを楽しみながら、人と組織を動かし、自分が変わるファシリテーションのスキルとマインドが確実に身につく。
目次
第1章 リーダーズ・インテグレーション
第2章 開発センターの改革
第3章 全社改革へ
第4章 SWAT
第5章 エグゼキューション
第6章 何が変わったのか
著者等紹介
森時彦[モリトキヒコ]
1952年、大阪生まれ。大阪大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)卒。工学博士(Ph.D)、経営学修士(MBA)。神戸製鋼所を経て、GE(ゼネラル・エレクトリック)に勤務。テクノロジーリーダー、マーケティング・リーダー、日本GE役員などの要職を歴任。2004年よりテラダイン(日本法人)代表取締役。京都大学大学院非常勤講師。日本ファシリテーション協会理事
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感想・レビュー
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vinlandmbit
59
体系的に纏められているファシリーテーション実践書籍と合わせて読むことで、ストーリーテリング的に想像しながら学ぶ事に繋げられました。特にファシリーテーションにフォーカス当てたものは限られている事もあり良書です。2020/04/25
ひろき@巨人の肩
54
Febeにて。ファリシテーションの概念を大きく変えてくれた良本。ファリシテーティブリーダーがまさに、今の自分の在りたい姿にイメージが合致した。組織改革においてFormの部分を重点的に書かれて勉強になったが、Storm-Normを乗り切らないとPerformへ到達しない点は十分に意識したい。QCを現場主導のファシリテーションと捉えると、日本でこの手の間接業務におけるファシリテーションが進んでいないことが、グローバルで日本企業が活躍できない要因ではないかと感じた。 2016/05/02
ユーさん
34
各章でキーマンになる人達。それが「ファシリテーター」ですね。多くの意見に流されるのではなく、如何に中立的な立場で議論をまとめ上げ、完成させて行く手法。素早い判断と決断をする為の土台が、かなり重要ですね。土台を作り上げるスピード感は、やはり個人差が出てしまうのでしょうか。2018/10/04
非日常口
32
ファシリテーションは究極的にはテクニカルになってはいけないと思う。そういう意味では技法をまとめて理屈で説得するような論述書より、こういった場のニュアンスとかも含めた物語でロールプレイングして身につけて、「あーー、こういう人いるなぁ」と自分の周りに似た状況を思い浮かべながら読む方が自然に使えるようになると思う。PAや話のテンポ、オーバーコミュニケーション、more or lessなどが個人的には使いやすそう。組織はformからperformへ向かう際、storm-noamを経由する事も肝に命じたい。2016/03/30
ミライ
28
本書の続編である、「ストーリーでわかる ファシリテーター入門」が面白かったので、一読してみた。「入門」の方は、ほぼほぼ新卒のメンバーがファシリに挑戦していく形だったが、本書では、かなりベテランの(事業部長クラス)の女性社員が、ファシリテーションで会社を立て直していく様子がストーリー仕立てで描かれる。 350ページ超あるのだが、小説のように流れるように読めた。2018/09/24