内容説明
日本人の原理と欧米人の個人主義とは全く別ものである。
目次
第1章 日本人と「自分の原理」
第2章 説得力について
第3章 日本的指導者の顔
第4章 「無羊文化」国ニッポン
第5章 枝葉末節の対決
第6章 話し合いの恐怖
第7章 われわれの自由
第8章 サタンの誘惑
第9章 無駄な十年
著者等紹介
山本七平[ヤマモトシチヘイ]
1921年東京生まれ。1942年、青山学院高等商業学部卒業。戦時中は砲兵少尉としてフィリピン戦線を転戦、マニラで捕虜となる。1956年、山本書店を創業。1987年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamikin
5
断片的ではあるが、著者が一貫して考察の対象としていた「日本教」なるもののキーワードはつかめる一冊。結局、押し付けられた非民主的プロセスによる民主制および尊皇思想が国体を語る上での困難をもたらしている。北条泰時にかんする項は日本史、その一方で最終章はエッセイ調、と良くも悪くも全体的に緩急があり、一気に読み終えることができる。著者の主張を学ぶならば本書は必ずしも読む必要はない。2011/06/15
ドクターK(仮)
1
山本七平の入門編として読んでみた。あとがきにあるように、氏が守ろうとしているのは日常の至る所に存在する「あたりまえ」であり、それはいわば歴史の蓄積や無意識の慣習から生じるものである。そのことを忘れたときに、「無条件の話し合いに基づく合意」や「歴史のかなたにある自由」からやってくる恐怖を目の当たりにしてしまうのだろう。氏の思想のエッセンスを自分の中に落とし込むには、もう少し時間がかかりそうだ。2013/06/09
ennriko
1
作業の仕方は真似できても日本人はアメリカ人にはなれないしアメリカ人は日本人になれない
まさきち
1
もう1回読みたい本.断片的には,ふむふむとうなづけるんだけど,咀嚼できてない.多分,自分の実力不足.2011/08/10
take
0
初めての山本七平。『「あたりまえ」の研究』からの抜粋ということで、断片的なエッセーを読むような感じだった。ここから少しずつ深めていきたい。2017/02/20