内容説明
「すぐに手を打たないと破産だ。僕らの資産は一切合財、抵当に入ってる!」アメリカの装置メーカーの経営者であるフィルは、倒産寸前の経営難に陥り、学生時代からの親友マイクの父であるボブに再建策を懇願する。ボブは以前から、トヨタ自動車で大野耐一流の生産方式を学び、その志、ノウハウを様々な企業の再建に活かしていた。フィルはボブに、「本当に助けてほしいんです。工程からムダを取り除くのを手伝ってください!」と頼むが、現場で生じる人間関係のゴタゴタにうんざりしていたボブは、「悪いが、私はそういうことはやめたんだよ」と、当初頑なに固辞する。舞台は北カリフォルニア。改善が進んだ現場に、元トヨタの現場の鬼である田中さんが現れる。田中さんは近づいて言った。「品質のことは気にしていないのですか?」「何です?」フィルはどもって、言葉が出てこなかった。「あなたのマネジャーたちです。彼らは品質のことを気にしていません」「作業台を50センチでも動かすな!」という守旧派と改革派の葛藤をくぐり抜け、フィルは余命1か月の会社をはたして再建できるのか。
著者等紹介
バレ,フレディ[バレ,フレディ][Ball´e,Fready]
製造技術のマネジャー、ディレクターとして、30年間ルノーに勤務。その後、ルノー・トラック・ビジネス、ルノー・ヴィークル・インダストリーズ(RVI)においてインダストリアル・ヴァイス・プレジデントを務める。1970年代に日本のトヨタ自動車の工場を訪問し始め、トヨタ生産方式の威力を発見した。ルノー退職後は、ヴァレオのテクニカル・ヴァイス・プレジデントとして、トヨタ生産方式に基づいたヴァレオ生産方式を構築し、ヨーロッパ大陸における改善活動を先導。フランスの自動車部品メーカーであるソマー・アリバートではCEOを務め、ソマー・アリバート・エクセレンス・システムを導入した。その後、フランスの自動車部品メーカー、フォルシアでテクニカル・ヴァイス・プレジデントとして、フォルシア・エクセレンス・システムを推進し、企業でのキャリアを終えた。近年、ESGコンサルタンツを設立。フランス人で現在パリ在住
バレ,マイケル[バレ,マイケル][Ball´e,Michael]
ビジネス・コンサルタント、作家。アメリカン・ユニバーシティ・オブ・パリスの准教授で、プロジェ・リーン・エンタープライズの共同創設者、アソシエイト・リサーチャー。フランスの主要なリーン・イニシアチブである同社は、テレコム・パリスと共同運営されている。ヘルスケア、マネジメントプロセスなどの多様な専門分野に加え、10年以上もの間、改善活動における「人の関わり合い」に着目している。フランス人で現在パリ在住
松崎久純[マツザキヒサズミ]
組織マネジメントなどを専門とした経営コンサルタント・企業研修講師。「10年後の組織と計画」などのコンサルティングプログラム、外国企業や海外からの研修生を対象としたトヨタ生産方式の指導が有名。また、ライカビリティ、コンフリクト・マネジメントなど、組織におけるコミュニケーションの分野でも活躍。経済産業省所管社団法人中部産業連盟に勤務
依田卓巳[ヨダタクミ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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川原 健太郎
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