出版社内容情報
デビュー10周年記念エッセイ集。文字、文章、小説、文学、芸術……その一つ一つへの想いと、芸術創作の根本を考える珠玉の18篇。
藤谷 治[フジタニ オサム]
著・文・その他
内容説明
創作の現場から思索を深め、美への創造力を羽ばたかせる。文学・芸術への熱い愛情に満ちた、『船に乗れ!』の著者渾身の文学現場エッセイ。
目次
文学と地面―まえがきにかえて
文字について
文章について
小説について
文学について
芸術について―アドルノを読みながら
こうして書いていく―あとがきにかえて
著者等紹介
藤谷治[フジタニオサム]
小説家。1963年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。会社員を経て、東京・下北沢に本のセレクトショップ「フィクショネス」を経営。2003年に『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』でデビュー。08年に『いつか棺桶はやってくる』で三島由紀夫賞候補、10年に『船に乗れ!』三部作で本屋大賞第七位、12年に『我が異邦』で織田作之助賞候補など、注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魚京童!
16
どうでもいいけど、クラフト•エヴィング商會が装丁していた。この人のことを良く知らんし、面白くもなかった。ただ、クラフト•エヴィング商會が装丁をしていた。それだけ覚えてる。2024/04/30
タイコウチ
2
「船に乗れ!」と「世界でいちばん美しい」しか読んだことがないのだが、物語に引き込まれつつ、いつも若干の違和感が心地よく残るところが気になっている同世代作家が小説、文学、芸術を語るエッセイ。創作に向かう態度にはいい意味でオーソドックスな印象を受けたが、書や音楽との比較など面白い。オーソドックスという点では文章の印象から筒井康隆を連想していたが、やはり影響を受けていることが途中で記されていた。アドルノの言葉をもじった震災後の坂本龍一の発言に対する違和感が、芸術論のからみで丁寧に論じられているところも興味深い。2015/03/22
空隼
2
なるほどと思わせる面白さは、さすが物書きなんだなと思った。2014/04/01
コモヒ
2
物凄く読み易く、興味のある内容ばかりだった。普段とも文体が違って、なんか良かった。不思議とツイッターと連動してんのか?!と思うくらいタイムリーな内容(予言?)もあり、それはお考えにブレがないという事なだけなのかもしれんけど。「文学はあなたのためにあるのだ」「それが人間の心に根付き、その人間を根本から励ますものであれば、それは全て文学であり、芸術である」「音楽の演奏は、精神からは始まらない。それは音階から始まる。そして音階の習熟に至る。その過程に魂はない。」あ、あと小説家になりたい人は全ての本を読め2014/03/05
雨
1
また読書会に行きたくなった。後半は難しかったが、将来の友となる本の話が心に残った。2018/07/16
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- 和書
- 光の曼陀羅日本文学論