薔薇は生きてる

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  • サイズ B6判/ページ数 325p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784434114779
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0095

内容説明

山川彌千枝が八歳から、結核で亡くなる十六歳までに記した散文、短歌、日記、書簡等を収録。生命そのものの明るさと爽やかさに満ちた名著。

目次

1 小品―八歳から十六歳まで
2 短歌―十三歳より十五歳まで(一九三〇年~一九三二年)
3 日記―十三歳より十六歳まで(一九三一年~一九三三年)
4 手紙―九通他
5 彌千枝を写す(山川柳子)
6 『薔薇は生きてる』回想(山川春子)
解説

著者等紹介

山川彌千枝[ヤマカワヤチエ]
1917年(大正7年)1月8日、東京小石川(現文京区)大塚町で生まれた。1933年3月31日、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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双海(ふたみ)

15
山川彌千枝(大正7年~昭和8年)が8歳から結核で亡くなる16歳までに記した散文、短歌、日記、書簡などを収録。結核で亡くなった、それは不幸であったが、しかし、それによって彌千枝は”永遠の少女”として今なお私たちに語りかける・・・。2014/03/21

もっか

7
昭和初期に結核で16歳で亡くなった少女の手記。胸を病んだ乙女というのは当時の小説では定番的なものだが当事者が書くとそんな美しく儚いものじゃない事がうかがえる。そして何のドラマもなく人生は終わりを迎える。現実だ。冒頭の8歳頃の文章は稚拙で読みがたいが仕方ないだろう。寝たきりで自己中心的になりそれに苦悩しているのが読み取れる。日記や手紙部分は読書日記も兼ねていて少女時代に読んだ懐かしい本がたくさん出てくる。ロシアの文豪の著作や戯曲が多いのは時代を物語る。多感な世代に読んでもらいたい。2012/05/30

真竹

5
昭和初期の少女による手記。結核で亡くなる16歳までの日記や手紙、短歌など、どれも素直な文章で書かれている。川端康成による少女小説『乙女の港』の作中にも登場する作品。彼女が亡くなった日、母が記した「生れて初めて化粧したる顔、花嫁の如し。」との一文が胸に迫る。2014/09/07

MONOCLE

4
山川彌千枝、僅か十六にして夭逝を迎えた女性の手記。その文、清涼にして文学的。 決して言葉で着飾るようなことはしない、それでいて多感な心境や可愛らしさをも併せ持つ。 「美しいばらさわって見る、つやつやとつめたかった。ばらは生きてる」静静と読む者の心に寄り添うだろうと感じる、愛おしき一冊。2015/02/03

小物堂社

4
彌千枝さんみたいな文章を書こうとすると、どうも嘘っぽくなったり、言葉遊びで終わってしまったり、とにかく嫌な文章になる。でも、彼女のにはそんなものは微塵もない。彼女が置かれていた状況を取っ払っても、きっと彼女の文章は生易しいものにはならないはずだ。生きているはずだ。俺はそんな文章は書けない。2014/01/21

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