内容説明
家電量販店に勤める土田は通っているチャットルームのオフ会に参加した。初対面のメンバー6人と楽しく飲み交わしたその数日後、チャットルームには“インターネットの亡霊”を名乗る者が現れる。“亡霊”は12年前の復讐と語り、チャットで予告したメンバーを一人また一人、猟奇的な方法で殺害してゆく。土田は姿なき亡霊の正体を追ううちに記憶の底に閉じ込めていた中学時代の凄惨な事件に行き当たった。―残り少なくなるメンバー同士の意外な関係が明らかになり…。
著者等紹介
椙本孝思[スギモトタカシ]
1977年、奈良県生まれ。大阪国際大学経営情報学部卒。2002年11月、『やがて世界は詩に至る』(アルファポリス)で出版デビュー
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感想・レビュー
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Yu。
22
ターゲットは違えど過去の因縁は変わらない第二弾。。そうきたかぁ‥ 事の発端である一番恨まれるべき人物が 裏の というか真の主役という皮肉なストーリー‥ そう鑑みると“悪人対怨霊”の図式が出来上がるわけね。。そうそう、そもそも貴方は怨霊なのに二敗だよ‥ 世間一般には“三度目の正直”という有り難い言葉があるの‥ だからこそ次は!がんばれ中塚!! 2019/10/27
ペトロトキシン
8
インターネットの亡霊と聞いてオカルトを想像するとスカを食います。後味悪いけど、「何でおまえがここにいる!!」といった驚きは嫌いではない。途中「ナカツカ」が離れていきそうになるけど、最終的に多少こじつけっぽくナカツカへと繋げていく。結局ナカツカは負けてしまったのか。あいつが無意味な殺人を続けていくのがナカツカの呪いと捉えるならば、ナカツカの勝ちとも言える。整形手術の技術的進歩がなかったら、成り立たない終わり方だよなぁ。2012/12/25
さ~ち
3
こんなオチかぁ…。最後までだまされたけど、後味が悪かったです。2012/10/11
aki
2
今回もサクサクっと読了。前作『THE CHAT』の続編でチャットを題材とした現代ホラー。ネット上で簡単に人と繋がれて簡単に出会えてしまう時代だからこその恐怖ってやっぱりあると思う。終盤に向けて誰が真犯人かドキドキしながら読み進められた。2015/12/12
ササキマコト
2
前作とは似て非なるもの、でも似ているな~と感じました。前作の展開をなぞりながらも細かい部分が違うので、比較して読むのも面白いと思います。ただ流れが前作と似通っているせいか、驚きはあまりありませんでした。クライマックスも「あぁ、やっぱり」というのが率直な感想です。前作との繋がりも考慮されているしシリーズとしてもまとまっていますが、前作のインパクトを期待して読むとガッカリするかもしれません。程々の期待度で読むことをオススメします。2014/04/23