内容説明
本書は著者がドイツのダルムシュタット工科大学の情報学科・数学科の学生向けに行った講義に基づいて書き下ろした、暗号理論の入門書である。整数の基礎的な性質から説きおこし、暗号理論に必要な代数学および数学的基礎をアルゴリズムを交えて詳細に記述しながら、暗号化方式を解説している。ブロック暗号、ストリーム暗号、アフィン暗号、アフィン線形ブロック暗号などの古典的暗号とその安全性についてのほか、確率的手法、DESアルゴリズムとその安全性、AES暗号化アルゴリズム、種々の素数生成および素因数分解の手法、公開鍵暗号の方法、離散対数、ハッシュ関数、認証、鍵の分散共有、公開鍵基盤などについても紹介している。
目次
暗号とは
整数
合同と剰余環
暗号化
確率と完全守秘性
DESアルゴリズム
AES暗号化アルゴリズム
素数生成
公開鍵方式
因数分解
離散対数
暗号ハッシュ関数
ディジタル署名
他の群
認証
秘密の分散共有
公開鍵基盤