シュプリンガー数学クラブ
志学数学―研究の諸段階・発表の工夫

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  • サイズ B6判/ページ数 159p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784431711407
  • NDC分類 410.7
  • Cコード C3041

内容説明

本書は数学を志す人のために数学者が書き下ろした案内書です。数学の本格的学習、研究、発表に取り組む際に役立つと思われる様々な知恵や工夫がまとめてあり、最終章では文化としての数学の現状分析にも触れています。数学用語を使わない、簡明な言葉で本質をついた考察と、実体験をもとにしたアドバイスの数々が、学問を志す人の心を照らし、励ます1冊。

目次

第1章 学習と研究の諸段階、脱皮(高等数学に興味をもつ;本格的な書物を考えながら読む ほか)
第2章 話す、聞く(セミナーでの話;研究集会での話 ほか)
第3章 書く(なぜ論文を書くか;内容の再検討 ほか)
第4章 学習と研究、内と外(随想4篇)(心の境界線を超えて;理感 ほか)

著者等紹介

伊原康隆[イハラヤスタカ]
1938年東京生まれ。1961年東京大学理学部数学科卒業。1963年東京大学数物系大学院修士課程修了。理学博士。東京大学理学部教授(76‐89年)、京都大学数理解析研究所教授(89‐02年)を経て、東京大学名誉教授、京都大学名誉教授、中央大学21世紀COE教授。日本学士院賞受賞(98年)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

smatsu

6
最近歴史や語学よりも数学を勉強したい欲がなぜか高まっていて、意欲がいつまで続くかわからないが少し取り組んでみようと思っている。本書は数学研究志望者向けのロングセラーとして界隈では名の知れた本らしいので読んでみた。1章は数学の研究の基本的な進め方、2章はプレゼンと学会での人脈の作り方、3章は論文の書き方と投稿の仕方、査読への対応、4章はおまけのエッセイというような構成になっている。自分としては2章3章はあまり関係なかったが1章4章は興味深かった。とりあえず今の自分の考え方は大きく間違ってはいなさそうでヨシと2023/05/04

むらさき

4
いい本だ~ 数学の研究に対する伊原先生の考えがまとまっている。 こういう研究に対する姿勢とかは大学で先生の下について学んだり、先輩の学びかたをみて学んだりしないとわからないものだから、言葉で本で読めるっていうのは貴重だなぁとしみじみ思う。 学部時代にオススメされた時に読めば良かったなぁ。2021/07/02

yasutomo

3
高校数学を趣味としてやってる者には、いささかレベルが高過ぎるが、それでも読み進めると著者の伊原先生が自分の指導教官もしくは先輩みたいな感じで語りかけてくれてるような錯覚を覚え、大学の数学科の研究室に属しているような気分になり、バーチャルに気持ちいい。これが斎藤孝先生が言う「私淑」させてもらうということか。あと、数学は、「ゆったりゆっくり」というワードが、一番心に響いた。でも試験には、時間制限が、、、2023/11/21

わーいわーい

2
この本理学部の学生は全員読んだ方がいいんじゃないか。とても心に響いた。受験勉強の方法を除去するための方法も書かれてあって目から鱗だった。「心の壁を取り払って自由に考える」方法が書かれてある。真の学問とはこうあるのかと衝撃。私も心の内面に数学という生き物を育ててみたい。どんなに小さな生物であったとしても。よく考える訓練を積むこと。十分な睡眠をとること。競争意識が過剰で自爆してしまったことを思い出す。研究の道は厳しく辛いものであったが、自分だけの数学という生き物を育てることが私のささやかで極上の至福だ。2018/10/10

yu-ente-isra

2
大学院生時代に読んだものを再読。大家 伊原先生による、数学を志すものへのアドバイス?のための本。数学者を目指すような数学科の学生がこの本を読んで、意識や勉強法について学んでほしいと思う。勉強方法から発表準備、論文の書き方に至るまで書いてある。ただ大事なのは、数学者が以下に素敵な人間たちかが書いてあり、私はそこに大きく惹かれた。2017/03/06

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