内容説明
神話世界の背景として「エルフ語」が作られたのではない。まさに「エルフ語」の背景となる世界の神話が創造されたのである。トールキンが『指輪物語』を生み出す背景となった「エルフ語」。中つ国のエルフたちの美しい言葉、「クウェンヤ」と「シンダリン」入門の一冊。
目次
第１章 トールキンが描き出したエルフ像
第２章 エルフ語と中つ国の言葉
第３章 クウェンヤとシンダリンの会話
第４章 エルフ文字「テングワール」
第５章 クウェンヤとシンダリンの文法
第６章 シンダリン簡易語彙集
著者等紹介
伊藤尽［イトウツクス］
１９６５年、東京都生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、明治学院大学大学院修士課程および、慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。アイスランド大学に留学し、帰国後、複数の大学の非常勤講師を経て、現在、杏林大学外国語学部専任講師。中世英語および北欧言語を専門とする
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感想・レビュー
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榊原 香織
23
指輪物語がはじめに言葉ありき、なのは知られてます。トールキン、自分の作った言語体系使いたくて世界を構築したのだから。 エルフの共通語、クウェンヤ、屈折語で9格もある！2020/09/19
Koning
2
トールキン御大のエルフ語を解説した日本でたぶん唯一の本。だけど、映画のエルフ語監修者の本なのだけど、基本は作中のエルフ語の解説が主で文法やモルフォロジーは後半にちょろっと。まぁそれでもこれだけ書いてくれればいいんじゃないかな？と思ったんだけど、入り口のところで元になったフィンランド語とウェールズ語の説明でどちらも屈折語とか書いちゃってるんだよね（汗。印欧語族ケルト語派のウェールズ語はそれでいいけど、ウラル語族のフィンランド語は普通は膠着語（日本語やトルコ語といっしょですな）と呼ぶわけで。2012/07/17
サアベドラ
2
トールキンが作り出したエルフの言語（クウェンヤとシンダリン）の日本で唯一の解説書。作中に登場するエルフ語文を解説することがメインで、文法はさわり程度しか書かれてないのが残念。某ファンサイトによると間違っている箇所もいくつかあるそうなので、エルフ語を本格的に知りたいのであればもっと詳しい英語文献に当たる必要がありそうです。まあこのレベルの本が日本で出版されたこと自体すごいことではあるんですが。2012/05/24
Kazuyuki Koishikawa
1
Elvish の概観を見る感じだが、連声の音韻変化とかのこだわりがマニアックだ。2012/07/14
