異端カタリ派と転生

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異端カタリ派と転生

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784409420102
  • NDC分類 192.3
  • Cコード C0016

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

8
読友がカタリ派の本を多数読んでいるので、大学時代から積んであった本にようやく手が出せた。前半がカタリ派の教義、後半がその歴史という風に初心者向けの内容となっている。現世と天上の二元論的考えだとやはり仕舞いには厭離穢土の様な考え方になるのであるかなあ。その考え方だとカトリックのような支配者向けの教義と敵対するのはやむを得ないような気がする。以外なのは完全者以外の信者にとっては意外とゆるい宗教なこと。もっと一人一人に厳格なものかと思っていた。2011/09/03

翔亀

6
過去の宗教あるいは現在と切り離された歴史としてではなく、今の我々にも通じる普遍的な考え方としてカタリ派を論じる。一方でニヒリズムや、純粋と放蕩の二極端に陥りやすい二元論の陥穽の指摘も忘れていない。教義の説明は、マニ教やグノーシスからユングまで、宗教というより思想史的位置づけがされ見通しが良いし、史実もしっかり捉えたうえで聖杯伝説などの伝承にも目配りされ、カタリ派の概説書として第一のお勧め。参考文献も幅広く、読書の幅が広がる。■942013/11/24

3
11世紀から12世紀にかけて、南フランスを席巻した中世キリスト教異端カタリ派の概説書。異端カタリ派の信仰生活を窓口にして、カペー朝に併合される以前の南フランスの風土や都市生活、政治情勢を見ていこうといった一冊であります。現世を悪魔の創造物とする世界観を持ちながら、当時の史料が伝える活動内容は意外にしたたかに現実の生活に寄り添っていて、中小領主や新興の商工業者の支持を集めていた都市型(インテリ型)宗教。滅んだものが異端信仰と呼ばれ、生き残ったものが宗教改革と認められるということでよろしいでしょうか。星5つ。2021/12/11

hajimemasite

1
まだどのように感想を述べればいいのか自分でもよく理解していないが、決して多いとは言えないカタリ派の残存資料から彼らの信仰、組織、生活風習などを再構築する試みと、彼らの正統信仰から外れ自己矛盾をはらみながらも、地獄である物質界=現世からの救済を目指す物語を、我々の視点を忘れずに描きだしている。2016/09/26

おくだいら

1
著者はカタリ派ではなくフランス文学の研究者だが、その分わかりやすい視点で書いているのではないかと思う。2013/08/26

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