内容説明
イギリスの精神分析家ジェームズ・ストレイチーは、ジークムント・フロイトの精神分析論文のすべてを、20世紀半ば、その強い使命感と言語力をもって、ほとんど独りで英訳することに挑んだ。部分的にはフロイト自身の訂正と校閲も受け、多くの人々の協力を得て完成した全集は、スタンダード・エディションとして、フロイト理解の飛躍的深化を国際的レベルで可能にする画期的なものとして今なお輝きを放っている。全23巻の解説部分を全訳し、その過程で最新の知見と情報を豊かに盛り込んだ、フロイト研究の精鋭による渾身の翻訳成果。
目次
大学記念祭派遣助成金を得て行なったパリとベルリンへの研究旅行に関する報告(1956a(1886))
シャルコー著『神経系の疾患に関する講義第3巻』の翻訳への序文(1886f)
あるヒステリー男性にみられた半側感覚喪失の重症例の観察(1886d)
2つの短い書評(1887)
ヒステリー(1888b)
催眠法と暗示に関する諸論文(1888‐92)
ベルネーム著『暗示』の翻訳への序文(1888(1888‐9))
アウグスト・フォレル著『催眠法』の書評(1889a)
失語症の理解のために(1891b)
催眠(1891d)〔ほか〕