ソフィストとは誰か?

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  • サイズ A5判/ページ数 308p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784409040805
  • NDC分類 131.2
  • Cコード C3010

出版社内容情報

ポリスからポリスを渡り歩き、徳や弁論術の教師を目指したソフィストとは一体誰なのか。ソフィストとそれを批判した哲学者の言説を分析し、究明する。

内容説明

哲学の側からのソフィスト批判、ソフィスト自身の挑戦と反撃など、古代ギリシア諸家の言説の徹底分析を通してソフィスト存在への認識の射程を示す、注目の研究成果。

目次

ソフィストへの挑戦
第1部 哲学問題としてのソフィスト(「ソフィスト」ソクラテス;誰がソフィストか;ソフィストと哲学者)
第2部 ソフィストからの挑戦(ソフィスト術の父ゴルギアス;力としての言論―ゴルギアス『ヘレネ頌』;弁論の技法―ゴルギアス『パラメデスの弁明』;哲学のパロディ―ゴルギアス『ないについて』 ほか)

著者等紹介

納富信留[ノウトミノブル]
1965年東京都生まれ。東京大学文学部(哲学科)卒業。同大学院修士課程、博士課程を経て、1995年、英国ケンブリッジ大学古典学部にて、Ph.D.取得。九州大学文学部助教授を経て、慶應義塾大学文学部助教授、オランダ・ユトレヒト大学哲学部客員研究員。国際プラトン学会実行委員。西洋古代哲学・古典学を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

velikiy99

2
私自身はソフィストに近いと自認するところであり,Gorgiasの主張には頷ける部分も多かった.教えることで対価を得る行いが卑劣との話も,「哲学者」の側は働かなくても生きていける上流階級であったと考えると,知の追求にとってそうした経済性の介在は確かに支障があるかもしれないが,どうあっても人が生き続ける以上は稼ぐ必要があり,何らかの経済性がバイアスとして混ざり込むことは避けられないと思う.2019/08/09

鵜殿篤

0
【要約】ソフィストは不当に低く評価されています。一つ目に、ソクラテス以前の知的営みを自然哲学の領域のみに限定する誤りにおいて。二つ目は、ソクラテスの活動した時代の具体的な知的状況を見誤ることにおいて。本書は、ソフィストの知的達成点を具体的に明らかにし、その作業を通じて「哲学者とは何か」を逆照射します。2017/08/02

ヌクンダ将軍@鬼畜の所業

0
プラトンの痛烈な批判により、表舞台から姿を消したソフィストに光を当てた貴重な著作。著者によれば、ソフィストは相対主義、懐疑主義といった哲学的立場をゆうしているのではなく、「哲学」を全く別の立場から攻撃した。そうした視点は、哲学そのものを相対化する視点を有していたと著者は述べ、こうした相対化の視点を失ったことが、現代の哲学の凋落に帰結したのではないかと指摘する。2014/01/26

hisajun

0
☆☆☆★★(ゴルギアス『ヘレネ頌』『パラメデスの弁明』『ないについて』アルキダマス『ソフィストについて』が訳出されててそれを読む価値はある。ちょっとソフィストを持ち上げすぎと言うか大仰な感じがしなくもない)2009/06/17

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