内容説明
療養型病院に強盗犯が籠城し、自らが撃った女の治療を要求した。事件に巻き込まれた外科医・速水秀悟は女を治療し、脱出を試みるうち、病院に隠された秘密を知る―。閉ざされた病院でくり広げられる究極の心理戦。そして迎える衝撃の結末とは。現役医師が描く、一気読み必至の“本格ミステリー×医療サスペンス”。著者初の文庫書き下ろし!
著者等紹介
知念実希人[チネンミキト]
1978年、沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒、日本内科学会認定医。2011年、第4回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を『レゾン・デートル』で受賞。12年、同作を改題、『誰がための刃』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
1277
面白かったです。ハードコアなミステリファンには物足りないかと思いますが、ホントに必要な事だけが簡潔に記載されているミステリーという印象を受けました。こういうシンプルに纏まっているタイプのミステリーというのも良いのではないかと思いました。2017/05/21
zero1
1246
現役医師が描いた読みやすい医療ミステリー。夜の病院にピエロのマスクを被った強盗犯がピストルを持って立てこもる。当直のバイトで訪れていた速水の視線で表現。院長と病院の秘密。そして結末。ツッコミどころが多く、ミステリーとしては物足りない。いかにも書下ろしにありがちな、やっつけ仕事。編集者の目は節穴だったのか?称賛の声が多いのは意外。ただ、勢いがあるので340ページある割に長さを感じない。作者はクローズド・サークルを描きたかったのだろう。続きの「時限病棟」が出ている。2019/06/08
サム・ミイラ
1071
スリリングで綿密に作り込まれたストーリー。タイトルから受ける印象とは違いホラー色のない本格的医療ミステリー。予想以上に面白かった。だが良く出来ているがため冒頭で犯人は誰なのかその真の狙いと動機が粗方読めてしまうのが勿体無い。これは大方の人は気づくのでは。五十嵐氏の「交渉人」と同系列なのでそのあたりも要因と思われるが終盤伏線が次々と回収され、最後の事件に繋がるところはそうきたか、なかなかやるじゃないかと負け惜しみする私(笑)2017/01/08
ちょこまーぶる
885
面白くて夢中になって読んだ一冊でした。舞台である狛江の近くの病院で働いているので、あの病院を舞台と想定して書いているのかなぁ~なんて思いながら読み進めました。早いうちに病院内で行われている悪事はわかったんですが、後半の人質女性の真の姿には驚かされましたね。医療サスペンスは大好きで、中でも著者が医師である方の書くサスペンスは、医療内容や表現に間違いがなく、文章を追う事が楽しいですね。でも、この本の内容は、難しい表現が少なくて、医療サスペンスは難しいと思っている人でも楽しめると思います。2017/04/06
てぃも
708
初めましての作家さん。登録数も多く、これはかなり面白いんやろうなと期待して読んだけれども…。おや…?期待しすぎてなんか物足りなかった…。なんか軽いんよなー。思ってた感じと違ったなー…。2017/02/01