内容説明
「市民サーヴィス臨時出張所」で、市民の相談に乗る腕貫着用の男。明晰な推理力を持つ彼のもとへは、業務時間外も不可思議な出来事が持ち込まれる。レストランに押し入った強盗の本当の目的は?撮った覚えのない、想い人とのツーショット写真が見つかった?女教師が生前に引き出した五千万円の行方は?“腕貫男”のグルメなプライベートにも迫る連作ミステリ6編。
著者等紹介
西澤保彦[ニシザワヤスヒコ]
1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。95年に『解体諸因』でデビュー。本格ミステリとSF的手法を融合させた作品で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
143
2012/6/7 Amazonより届く。 2022/1/2〜1/5 究極の安楽椅子探偵、腕貫探偵シリーズの第二弾。前作を読んでからかなり間が空いたので、設定を忘れていたが、読んでいくうちに思い出してきた。櫃洗市の市民サービス課員である腕貫氏。今回は仕事場である市役所外での活躍。美人女子大生に付きまとわれても飄々と相手をしながら、難事件を話を聞くだけで解決していく。次回シリーズ作品が楽しみである。2022/01/05
ダイ@2019.11.2~一時休止
107
腕貫探偵その2。時間外に相談を受けるからこのタイトル?。流血ロミオがよかった。2014/04/09
ううち
82
前作より読みやすく面白かったです。名前が普通になったせい?腕貫さんのプライベートが垣間見えて楽しくなってきました。出てくるお料理も美味しそうでユリエちゃんとの絡みも良かったです。ウツボって食べれるの?2014/10/21
ヒロユキ
64
食事の描写が増えたことで前作より読みやすかった。やはりミステリとご飯、酒、コーヒーあたりは切っても切れない関係なのか。各編粒揃いのなか個人的には「体験の後」「人生、いろいろ。」が好き。2013/04/25
nins
62
腕貫探偵シリーズ第2弾!「残業中」というタイトルの通り、市役所男こと腕貫さんが出張相談所での業務時間外で活躍。登場人物達が良い。特に腕貫さんをダーリンとよぶユリエさんの登場が、ある意味ギャップがあって面白い。腕貫さんが食通だったりと、葬儀屋みたいと言われていた安楽椅子探偵の一面がわかったのも○。安楽椅子探偵能力は抜群。推理がもう少し盛り上がるともっといいけど。気持ち良いほどサクッと解決へ。前作の短編解決に比べると基本は同じでもキャラの幅が出た分、余計に楽しめる。本当にキャラが良いとシリーズらしくなる。2012/09/26