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よろこびの歌

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408535609
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

一つ一つの光が繋がりあうラストシーンは、じんわりと胸にしみるよう。まるで星座を見上げたときのような、ささやかだけれど、確かな美しさがこの本にはあります。(紀伊國屋書店新宿本店・今井麻夕美)

内容説明

御木元玲は著名なヴァイオリニストを母に持ち、声楽を志していたが、受かると思い込んでいた音大附属高校の受験に失敗、新設女子高の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる…。あきらめ、孤独、嫉妬…見えない未来に惑う少女たちの願いが重なりあったとき、希望の調べが高らかに奏でられる―いま最も注目すべき作家が鮮烈に描く、青春小説の記念碑。

著者等紹介

宮下奈都[ミヤシタナツ]
1967年福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年「静かな雨」(文學界新人賞佳作)でデビュー。2007年に発表された書き下ろし長編『スコーレNo.4』(光文社)、2009年刊行の『遠くの声に耳を澄ませて』(新潮社)がともにメディアで絶賛される。瑞々しさと温かさを兼ね備えた文体で、迷いながらも生きることに真摯な登場人物たちが魅力の、いま最も注目される新進作家のひとり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

307
好き!沁みる!著名バイオリニストの母を持つ玲は受験に失敗し、新設高校へと妥協と諦めを抱き進学。高校生活に希望や未来を持てない。同じように悩みや屈託を持つ、クラスメイトと目指す合唱コンクールは失敗!『自分』と『周り』『見えぬ未来の可能性』を想い始め変化を起こす仲間達との青春連続短編集!特に最終章後半の玲の気付きと変化には思わず天を仰ぐ程の感動を覚えた。加えて解説がものすごく良い!読み終えた気持ちを的確以上に表現された喜び。作家の大島真寿美さんの解説。恥ずかしながら存じ上げなかった。作品も探してみたい‼️🙇2019/12/30

さてさて

262
THE HIGH-LOWSの曲名から取られた書名を冠するこの作品。そこには、まさかの高校受験失敗という”挫折”の先に鬱屈とした日々を送っていた主人公の玲と、それぞれに悩みを抱えるクラスメイト達が前に進むためのきっかけを得る物語が描かれていました。ハッとするような、心に沁み渡っていくような絶妙な表現の数々が読者を物語世界の虜にさせるこの作品。人が再び前を向き、顔を上げる瞬間の尊さに心震えるこの作品。宮下さんの極まった表現力が紡ぎ出す物語の中に、心がすっかり鷲掴みにされた読書の時間、これぞ絶品だと思いました。2022/10/10

❁かな❁

233
とっても感動しました(´•̥ω•̥`)まだ3作しか読めてませんが宮下奈都さん大好き♡いろんな想いを抱えている少女達の連作短編集*新設の女子高を舞台に1人1人の想いが語られていく。ザ・ハイロウズの歌のタイトルがついた7つのお話♪どの子の章も、じーんとしてウルウルでしたが最後の章で特に涙が溢れて止まりませんでした(இдஇ; )少女達が不安を抱えながらも成長していく姿に私も励まされ、キラキラと純粋に輝く少女達にとても感動✩°。⋆どの章も温かく眩しかったです♥︎∗*゚宮下さんの優しい作品、本当に素晴らしいですね♡2016/05/12

風眠

210
私も音楽で挫折したから玲の気持ちにものすごく共感できる。自分自身の器というものがあるとすれば、その器のサイズを見誤ったときに人生のままならさを知る。この物語に出てくる女の子達も、理想と現実の狭間でぐるぐるしながら「今」できることを精一杯楽しもうとしている。玲→千夏→早希→史香→佳子→ひかり、そしてふたたび玲へ、合唱を通してそれぞれの目線で描かれる連作短編集。それぞれの章にハイロウズの歌のタイトルが引用されていて、思春期のぐるぐるした女の子の気持ちと、ざわざわ深いハイロウズの歌がいい感じに混ざってる。2012/10/21

文庫フリーク@灯れ松明の火

172
卒業、進学、就職・・・新しい生活が始まるこの季節にぴったりかも。期待と不安に満ちた背中を『進め』と、そっと押してくれる作品でした。やさぐれハートなら尚のこと癒されます。歌うこと―合唱を通して変わり行く心と心。エピローグのシ プロローグのド 御木元玲たちの成長読み返します。表紙・背中に生えた音楽の羽が印象的。ナチュラルポジティブな原千夏と、かくし味の教師・ボーズが好みです。うーん、ブルーハーツなら少しは分かるのに、残念。『誰かが足りない』よりも更に好みの物語でした。2012/03/23

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