御留山騒乱

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  • サイズ B6判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408535494
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

信州の旅の途上、若僧の秀全は、賭場のいかさまを見破ったとばっちりで行商人・平助とともに補縛されるが、賭場の親分の養女で山女のまつに助けられた。平助は自分が、将軍家献上品にまつわる不正探索方であると明かし、仲間の嵐を探していると語った。嵐に惚れていたまつも同行を決意。山中を行くうちに遭遇したのは、ご禁制の山茗荷の噂、逃散百姓衆の意味ありげな動き、山に眠る謎のお宝の存在など。さらに入山禁止の御留山には、藩の密命を帯びた役人が守る、別の献上品も存在するらしいのだが…。

著者等紹介

出久根達郎[デクネタツロウ]
1944年茨城県生まれ。73年より著述を始める。92年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞を受賞。93年『佃島ふたり書房』で第108回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松風

17
複雑・緊迫のストーリーなのに、飄々と語られるのは他作品と同様。荒唐無稽やご都合主義要素もあるのに、ぶっ飛ぶ方向が独特・ディテールが凝ってるせいか、魅力的。2014/03/11

るすみら

10
著者、出久根達郎さんが結構好きなので、図書館から借り出し。天保元年(1830年)信濃の国。将軍献上の氷を作る御留山(おとめやま)が舞台の冒険活劇。スイスイ読めて面白い。でも、購入して本棚に収めたいとは思わなかった。表紙が物語のイメージを喚起しないのがその理由かな。同じ著者の時代物なら「御書物同心日記」の方がもっと魅力的。この本がもし文庫化されるなら、表紙や装丁も含めて全体的なデザインを再考して欲しい。2009/09/13

こおり

5
会話以外の文章がト書き的で、お芝居の台本のような印象を受けた。心情的な描写が少ないせいだろうか、感情移入することなくストーリーを淡々と追っているうちに読み終わってしまった。藩主の持ち山である閉ざされた山中で何が行われていたのか、山で採れる献上品や貴重な薬石、隠密に探らせた家老の狙いとは…面白ネタが盛りだくさんだしテンポも良く退屈はしないのだけれど、読了後の満足感はいまひとつ。ていうかこれ、主人公は誰だったんだろう…2014/11/01

駄々猫

2
山の民と身分を隠した魅力ある面々が活躍し、二転三転する状況の中で、最後はスッキリ。賄賂とか裏切りとか時代小説にはよくあるテーマだし、目新しくはないけれど、展開が面白く、芋餅とか氷花などの細かな描写が丁寧。リズミカルな流れに乗って、最後まで楽しくすいすい読めた。2009/08/10

wasabi

1
あれよあれよという間に読み進み、気がつけば読了していた。『抜け参り薬草旅』を思い出し、似てるんだけれども新しい。山茗荷、黒水石そして氷中花って、すべて創作なんだろうか。ありそうでなさそうで…。何らかのモトネタがありそうだが、そうならとうに世に知られているだろうしなあとそそられる。2009/07/21

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