出版社内容情報
未だ見えにくい「子どもの貧困」。その実相を追い、問題の所在をえぐる渾身の書。見知らぬ人に食べものをねだる小学生、乳児をかかえたホームレス家族、置き去られた保育園児、生活保護で暮らす高校生……。子ども一人ひとりの健やかな「育ち」や「学び」、かけがえのない命を守るために、社会はこの現実にどう向き合うべきか。
内容説明
子ども一人ひとりの健やかな育ちや学び、かけがえのない命を守るために、社会はどう向き合うべきか。「子どもの貧困」の実相を追い、問題の所在をえぐる。
目次
第1章 一歳半のホームレス―保育現場から見える貧困
第2章 「食べもの、ちょうだい」―学校から見える貧困
第3章 傷を抱え、愛情求め―施設で暮らす子どもたち
第4章 のしかかる教育費
第5章 高校生の今
第6章 卒業
第7章 “貧困の連鎖”を断ち切るために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Chiharu Otani
5
職業柄、第4章「のしかかる教育費」第5章「高校生の今」を興味深く読みました。学歴と貧困の関係性にいつも悩まされています。実際に高校や大学に入っても続かない学力の子どもたちは、その手前の義務教育が救わなければならないのでは?格差社会の現実をつきつけてくれる本です。2011/11/05
海
4
教育格差のないように高校は私立も無償化、大学も高すぎるのでもっともっと安くしろ!という主張があちこちに散りばめられている。私立無償化って、そりゃ無理でしょw子どもの貧困のポイントはそこではないと思う。自分たちの書いた文章を客観的に読んでそのことに気づいて欲しいなあと思ったり。2013/07/17
TOMTOM
4
子どもの貧困、経済格差が学力格差を生み、貧困の連鎖をつなぐ。新自由主義は自己責任の選択社会と言われたが、それは富裕層だけ。貧困層には選択の権利などない、働いても働いても苦しい生活に、高い教育費用。ほんとになんとかしてほしい。何とかするために何かできないものだろうかと思う。2012/09/15
銀獅子王の憂鬱
3
はじめに読んだときは「本当に日本の話か?」と思うような内容でした。こんなにも貧困と負の連鎖の現実が間近にあり、他人事ではなく何とかしなければならない問題があるかと気付かされた。2011/01/03
ageha
2
ここまで格差があるのかと、衝撃を受けた。みんなが現状を知ること、そして改善できる制度、政策を考えることが急務だと思う。他人事ではなく、民間、個人レベルでもできることを考えたい。2015/10/01