内容説明
近代日本の新名家華族をめぐる醜聞(スキャンダル)。公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵。瀟洒な邸宅、豪華な調度品、着飾った紳士・淑女、深窓の令嬢のイメージで語られる「華族さま」の実態は…。
目次
第1章 華族の殺人・同未遂事件
第2章 華族の詐欺事件
第3章 華族の不倫、放蕩、散財
第4章 華族の自殺
第5章 華族の相続問題
第6章 華族の結婚問題
第7章 華族の思想問題
終章 華族「醜聞」の深刻化
著者等紹介
千田稔[センダミノル]
1946年生まれ。米国イオンド大学大学院教授・日本大学経済学部兼任。経済史研究に携る一方近代華族制度の研究にも取り組み、多くの論考を発表する
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感想・レビュー
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mimm
4
明治・大正・昭和の「華族」の醜聞・事件集。当時の新聞資料をたくさん引用し、自殺や殺人、詐欺や赤化などピックアップされた事件を更に興味深く読ませてくれます。華やかで優雅な特権階級と思っていた「華族」が、実はかなりの割合で貧困に悩んだり、詐欺に遭ったりと驚く感じでした。2012/07/24
ぽん
1
タイトルを見ると、ワイドショー的なゴシップを集めたように見えるが、中には華族でありながら貧困故に命を落とすといった哀れな話や、思想問題や選んだ職業などのために話題になった華族の子女など、色々な問題に触れており、しみじみと考えさせられるところも多かった。2013/03/17
ぴよっ子@読書停滞中
1
重い2013/03/08
wang
1
とにかく事例が多い2009/01/15
KT
0
この本で、私の曾祖父について事実無根の嘘を書かれました。 故人の名誉を著しく汚す数々の虚偽の内容に驚き呆れ、強い憤りを覚えます。 他の旧華族の方々に関しても、少なからず嘘が書かれているのではと推測します。 死人に口なしをいいことに嘘を書くのは極めてタチが悪い。 因みに著者の経歴にある「米国イオンド大学」は、金銭と引き換えに学位を発行することだけを主目的とする「学位商法」で有名な大学です。 根底に、著者の特権階級に対する憎悪や、上流の人間を貶めてやろうとする意図が感じられ、読んでいて気分が悪くなりました。2019/09/29