内容説明
日本という国号が決まるのとほぼ時を同じくしてその称号の定まった天皇家は、なぜ現代にいたるまで連綿と続いたのか。律令制の崩壊、武家政権との確執にも生き残った歴史を読み解く。
目次
第1章 中世の天皇
第2章 権力から権威へ
第3章 皇位継承の危機
終章 これからの天皇制研究
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sansirou
1
第一章の「中世の天皇」は、網野善彦との対談がなかなか興味深かった。第二章は今ひとつ焦点が定まらない感じで、退屈であった。第三章と終章はそれなりに私的な刺激が与えられた。2023/02/23
左近
0
題名通りの疑問について、足利義満の企てを中心に天皇家の勢力が弱まった戦国期について解説。古代の天皇制は専制君主制のように見えてイデオロギー的に地盤が危うく、時代が下ると天皇個人の権力は弱くなったかに見えるが体制としては強固になったという指摘が興味深かった。2013/11/12
きくちたかし
0
足利義満の天皇簒奪が成功していたら明治維新はどんな形で行われたのだろうとそこまで考えてしまいました。2012/03/12