5万年前に人類に何が起きたか?―意識のビッグバン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784403231001
  • NDC分類 469.2
  • Cコード C0020

目次

第1章 「黄昏洞窟」の曙
第2章 最初の一歩
第3章 一七〇万年前の薮の中
第4章 第三の事件―ヒト、登場する
第5章 ヒトの発展―現生人、ユーラシアへ
第6章 ネアンデルタール人はどこへ?
第7章 身体の進化、行動の進化
第8章 曙光がさす瞬間

著者等紹介

クライン,リチャード・G.[クライン,リチャードG.][Klein,Richard G.]
スタンフォード大学教授。南アフリカ、スペインなどの遺跡調査で知られる古人類学者。とくに進化史における文化、生物、環境の諸変化の相関関係を中心に、ヒトの生物学的文化的起源を研究している

エドガー,ブレイク[エドガー,ブレイク][Edgar,Blake]
カリフォルニア大学出版局の科学ライター・編集者。Discover、Scientific Americanなどの数多くの科学雑誌に寄稿している

鈴木淑美[スズキトシミ]
1962年生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒。日本経済新聞社記者をへて慶応義塾大学大学院で米文学を専攻。数年間大学教員として勤め、現在は翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

77
考古学の本にしては読みやすい本かもしれません。現代人の基本的な頭の認識構造が5万年前に醸成されたという仮説でもって話を進めています。あくまでこの著者の理論であると思うのですが結構面白い考えだとは思いました。現代人に比べて前世人のほうが性格的にはおとなしいといわれていますが(これも仮設だと思いますが)、そこのところをもう少し説明してくれれば楽しめると感じました。2015/07/21

姉勤

24
5万年前の現代につながる人類の文明進化への革新。北京原人などが属するホモエレクトス、ネアンデルタール人など、複数いた亜人種のなかで、現生人類だけが生き残った理由。身体的特徴に伴う 、言語等の音情報を処理伝達保存できる能力が道具や社会を発展させ、他の動物の絶滅も伴う他の人類を駆逐していった説。図版や資料が豊富で内容は重めだがわかりやすい。個人的ポイントは、 最近流布されている、現生人類(ホモサピセンス)とネアンデルタール人の混血を否定しており、現生人類の祖先からの枝分かれとしている。 2018/07/25

手押し戦車

16
人がこの世に生を受け、人生をまっとうし、世を去る事は地質学から見ると一瞬の出来事。地球上にはそういう人達が数億といて一人一人の経験や思いが後に残された自分達を導いている。人は知を蓄積し言葉によって世代、空間を超えた人達の個人的経験や思いれを受け継ぎ理解出来る。そしてそこから次の展開が生まれる。蓄積し革新する文化の根本は語り受け継ぐ所にある。もともと、意識は一つの繋がりでそれぞれの人の人生で自分自身の生き方の意識を作ることで今、目の前の現実を作り出している。語り継ぐこと信念を持ってこの世を全うすること2015/05/15

ぱたけ

3
ボノボに剥片石器の作り方を教えたら直ぐ理解したが何度やっても上手く作れず。13万年前のアフリカのヒトは解剖学的にはほぼ現世人と変わらない(脳容量も)が道具の多様性に欠け文化的行動は大きく異なる。5万年前の、複雑な言語使用を可能にした進化が現世人の躍進、世界進出の源。欧州発祥のネアンデルタール人はアフリカ発祥のクロマニヨン人に駆逐された。4.5万年前のオーストラリアの大型有袋類、1万年前の北米の大型動物の絶滅もヒトの狩猟圧。5万年前までいた東アジアのエレクトスはハイデルベルグ人の末裔か、あるいは独自進化。2020/06/13

あれきさん@骨まみれ

3
約5万年前に現代的行動の起源を置く。年代測定にのあやふやな部分に関してしっかり述べているので勉強になった。約5万年前に現代人的行動があらわれるきっかけとなったものは何だったのかについては、脳の神経系の変化だとまとめているが、結論は読者に委ねている。根拠として、3つの状況観察がある。まず、より効率のよい脳への自然淘汰はヒト進化を初期段階で大きく前進させたこと。第2に、脳の増大と脳組織の変化はずっと前に起こった行動・生態上の変化に伴うこと。第3に、解剖学的構造と行動面での変化の関係が約5万年前に一変したこと。2014/07/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/140131
  • ご注意事項