内容説明
一杯の水が彼の命を奪った。まるでロシアン・ルーレットのように…。二十世紀の天才芸術家バランシンが推理する誰も知らなかった作曲家の真実。
目次
序章 対話の前に
第1章 チャイコフスキーとバランシン
第2章 子ども時代
第3章 サンクト・ペテルブルグ
第4章 人
第5章 読書と旅
第6章 先輩と同輩たち
第7章 「しかし、音楽は、とても高貴なものです!」
第8章 オペラ
第9章 「白鳥の湖」と「眠れる森の美女」
第10章 「くるみ割り人形」
第11章 職人たち
第12章 ストラヴィンスキー
第13章 「ロシアン・ルーレット」
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー年譜
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
126
振付家としてその音楽に身をもって生きた老バランシンの語るチャイコフスキー。生粋のペテルブルク人の主観だからこそ風土や時代の営みと共に生き生きと描ける肖像画。実存的苦悩に苛まれて孤独と社交を往来し、旅と文学と酒を愛し、コスモポリタンな職人として仕事に徹し、批判に苦しむ芸術家。本書は自分を語りたがらない振付家が敬愛する作曲家という触媒により、自身を重ね・対比させて気付けば熱弁を振っている実に独特な二重伝記。終盤で拍車がかかるロマン主義的感傷、作曲家との人間関係と芸術嗜好の因縁も振付家の立場特有のものを感じる。2023/06/24
tohoho
3
20世紀最大のバレエ振付師ジョージ・バランシンが、同じサンクト・ペテルブルグ出身のロシア最大の作曲家チャイコフスキーについて語ったバランシンによる、生き生きとした説得力のあるチャイコフスキーの肖像画となるもの。自分自身のレクイエムとして書かれた交響曲第六番は何を語るのか・・・。2011/03/05
みしましか
1
チャイコフスキーが好き2019/09/03
うわー(*_*)
1
んん!チャイコフスキーもっともっともっと好きになりした。バランシンの独創的な考え自信に満ち溢れた姿など読んでいてくごく楽しかったです。ロシアが好きになったかもしれません(≧∇≦)2013/03/21