内容説明
バランシンの秘蔵っ子バレリーナとしてデビューしたゲルシー・カークランドは、輝かしいキャリアを築きつつ、スーパースターのバリシニコフと伝説的パートナーシップを確立する。しかし、名声は彼女の矛盾を解決しなかった。バランシンやバリシニコフとの芸術的対立、数々の男性との実らざる恋の痛手、無理なダイエットによる拒食症、アンフェタミンの乱用。そしてコカインを常用するようになる。麻薬を求めてハーレムをさまよう彼女は、精神病院に監禁される身にまで転落する…。恋と芸術に激しく真摯に生き、真摯であるがゆえに傷ついた一人の美しいバレリーナ、ゲルシー・カークランドの衝撃的な自伝。
目次
第1章 いわぬが花
第2章 綾取り
第3章 ある神のたそがれ
第4章 鏡を割る
第5章 温室から冷戦へ
第6章 背信と亡命
第7章 鉄のカーテン
第8章 発狂の場
第9章 目に見えぬ病
第10章 麻薬は病める心を癒せず
第11章 紙一重
第12章 わが墓上に踊る