出版社内容情報
アメリカ中西部を舞台にした表題作ほか、悲恋の深みを引きずる吸血鬼モノ「VAMP」、小学生が体験する夏の悪夢「ひまわり」、破綻の青春を描いた「水の中の小さな太陽」、そして「乙女ちゃん」の短編5編を収録した深みのあるA5版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KI
37
世界の果てを知りたくて遠く遠くを見ていたら、そこにあったのはわたしの背中だった。2020/05/18
遠野
23
岡崎京子の描く「近頃の落ち方」は全然キレイなんかじゃないし、ひとつも甘やかではないのですごく静かに思考停止できるのだった。女たちは嫌になるほど生きてるのに簡単にモノにだってなりうる。世界の根元的な理不尽さ、暴力性。踏みしめてた地面の留め金がパッと外されてポッカリ開いた暗闇へ吸い込まれてゆくときの、内臓を掴まれるような感覚。これを読んだ今回のわたしは、世界の終わりを見ないために、早急に何かあたたかいものを食べて、風呂に浸かって、自分をうんと大切にして眠らなければと思った。2016/03/24
林 一歩
20
彼女と同じ時代を闊歩出来た事に感謝。2013/02/24
パラ野
19
再読。あっさり人が死んじゃう感じ、暴走する私に私がついてけなくて、疲れ切っちゃってる感じ、すごいな。時間とお金について。モノと人間同士の距離とか。お金を使うことに疲れちゃってる時代だけど、お金のこととか考えると、あっても無くてもやっぱり疲れる。それでも食べなきゃ死んじゃうし。死ぬまでに食べるごはんって、お金にしたら何円くらいになるんだろう?2015/01/05
takakuma
7
本棚の整理をしていて、出てきた1冊。10何年も前に読んだ時 以上の衝撃を受けてしまった!! 恐るべし、岡崎京子。 2013/06/13