出版社内容情報
「母親として主婦として頑張ってきたけど、私の人生このまま終わりに向かうの……?」
教育費を捻出するため夫の両親と同居するお受験ママの淳子。
娘には一生続けられる仕事に就いて欲しいと願う専業主婦の明美。
親の猛反対を押し切り結婚したことを後悔するお嬢様育ちの紫。
就職、結婚、出産、子育て、嫁姑、実家との確執、職場復帰……
故郷を離れた18歳から40年、3人は悩みを語り合ってきた。 時には口に出せない痛みを抱えながら――
注目作家が、「親離れ・子離れ」を等身大で描く書下ろし長編小説。
【著者紹介】
1959年、兵庫県生まれ。明治大学文学部卒。2005年「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し、小説家デビュー。著書に『竜巻ガール』『リセット』『禁煙小説』『結婚相手は抽選で』『夫の彼女』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『あなたの人生、片づけます』がある。
内容説明
就職、結婚、出産、子育て、嫁姑、実家との確執、職場復帰…故郷を離れた18歳から40年、3人は悩みを語り合ってきた。時には口に出せない痛みを抱えながら―。
著者等紹介
垣谷美雨[カキヤミウ]
1959年、兵庫県生まれ。明治大学文学部卒。2005年「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し、小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
397
はじめから親であるわけじゃない。子どもと共に親も育っていくという事実を、人は忘れがちであると思う。「母親なんだから当たり前」「母親だったらこうあるべき」、周りの人から言われ、そして自分でもそうあらねばと思い込んでしまう。人とくらべて悩んだり、うらやんだり、模範解答がないから子育ては難しい。親が子どもに望む幸せの形と、子どもが自分に望む幸せの形は、必ずしも一致しない。けれどこれまで頑張ってきた育児を信じて、子どもを信じて、手を離すべき時がきたらサッと手を離してあげられること。多分それが親としての正しい姿。2014/02/02
まちゃ
234
1970年代末に地方から東京の大学に進学した3人の女性の18才からの40年に渡る就職、結婚、出産、子育ての物語。自分よりひと回り上の世代の話でしたが、共感するものがあり、気軽に楽しむことができました。2016/05/28
ダイ@2019.11.2~一時休止
228
3家族の母と子の関係。母親っていつになったら子育てを卒業できるんでしょうねぇ・・・。2016/02/10
barabara
207
いやいやいや、全てが見に突き刺さる見事なドンピシャ世代、理不尽なことも、不愉快なことも、時代を恨みたくなることも…。垣谷さんって若いはずなのに、どうしてこんなにアラフォー世代を知り尽くしてるのかと思ったら、もっと上の世代だったんだ。いや〜、自分が核として持ち続けてきた部分を否定されまくってきた世代としては、あらかた言い分がストーリーにうまく入り込んでいてかなりスッキリ。気分爽快!どうして四大はこうも損するのか、勉強したのに!専業主婦が最後の世代…今となってはそれもどーなのよ、的なオチもしっかり。→完続2013/12/27
masa
163
垣谷さん初読み。この作風、すごく好きです‼三人の女性の大学時代から子育てが一息付くまでを丹念に描いてます。私の家内が読めば「ある!ある!」と共感するだろう場面が満載だった。作中、成人した子供らが言う。「当たり前だけど、ママたちは生まれつき〈お母さん〉てわけじゃなかったんだね」と…。考えてみれば自分も節目節目で覚悟を決めて親らしくあれ、と頑張ってきたけれど、学校の試験じゃないのだから親としての正解なんてないのだろうな…。子供を遠くから見守るまでには私もあと10年は頑張らねば!著者最新刊【避難所】絶対読もう‼2015/02/17