内容説明
時は天保。新南町奉行・鳥居耀蔵により閑職に追いやられた元定町廻りの腕利き同心・仙波直次郎は、妻の薬料にも事欠き、日々を無為に過ごしていた。金で人の怨みを晴らすという『闇の殺し人』のひとり、軽業一座出身の小夜に誘われ仲間となった直次郎は、元締め“無用之人”寺門静軒や繩鏃遣いの万蔵らと、江戸に跋扈する腐った悪を、心抜流居合術で一刀両断する。
著者等紹介
黒崎裕一郎[クロサキユウイチロウ]
1942年、東京生まれ。東京電機大学卒業後、脚本家として「必殺仕事人」をはじめ「木枯らし紋次郎」「銭形平次」など数多くの人気シリーズを手がける。95年『蘭と狗』で第六回時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えみ
59
成敗の血飛沫浴びてまた一つ、江戸の闇で鮮血の華ひらく。これぞまさに必殺仕事人の世界!無駄なことは一切合切省いて鮮やかな鉄槌、断罪の一刀両断。蔓延る悪には制裁を!正義とも勧善懲悪とも言えない、所詮は殺し人。それなのに江戸に蔓延る悪を一刀両断する姿は胸をスカッとさせる。閑職に追いやられた腕利きの同心・仙波直次郎の『闇の仕事人』のはじまりがここにある。シリーズ開始に相応しい一冊だった。無残に殺された者たちの怨みを晴らせ、人を食いものにする者を地獄に送れ。人間の矛盾、越えてはならない一線。…人の闇は果てなく深い。2022/12/23
asky0084
0
★★★✪☆2020/01/07