内容説明
龍馬、西郷、高杉、岩倉、大久保、中岡、伊藤、桂、勝―歴史作家・望月真司のもとに届いた一枚の古写真。中央に座る外国人の名から「フルベッキ写真」と呼ばれ、幕末の志士たちが勢ぞろいするといわれるそれは、荒唐無稽と片づけられてきた。だが仔細に検証すると、被写体と人物が次々に合致していく。この古写真はなぜ撮影され、そして歴史の彼方に葬り去られたのか。
目次
1 謎の古写真(手紙;坂本龍馬の印象 ほか)
2 宣教師・フルベッキ(「写真」の伝説;不思議なスタジオ ほか)
3 謀報部員(メディアへの反響;学界からの使者 ほか)
4 血脈(三人の少年;訃報 ほか)
5 教え子(フルベッキと佐賀人脈;怒れる士族 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ブルちゃん
40
おもしろーー!!😱😱面白いだろこれはー😭😭すごいメンツ。この写真に隠された歴史とは。下巻が、楽しみです。2024/01/13
にいたけ
40
再読。幕末から明治維新迄の黒歴史の中に浮び上がる一枚の写真。「フルベッキ写真」と呼ばれる写真には幕末志士がオールスターで。その中心にいるのは大室寅之祐。誰🤔??明治維新の影に隠れた大きな野望。物語の形を取らざるを得なかった幕末ミステリー。それは、、、下巻が楽しみ2023/11/25
とも
33
★★★☆勤皇の志士が一堂に会した「フルベッキ写真」を調べていくうちに事件に巻き込まれていく。その写真のど真ん中に写る唯一不明な人物「大室寅之祐」が誰なのか。幕末が南北朝時代の影響を受けている様。と謎が謎を産む上巻に、下巻の収束を期待。2017/10/28
ロマンチッカーnao
31
表紙の写真。すごいですよ。西郷さん、大久保利通、桂小五郎、勝海舟、坂本龍馬、横井小楠、江藤新平に岩倉具視など、ようするに幕末に活躍した人全員と言ってもいいくらいの集合写真です。どうせ偽物やろって普通思いますよね。いや、違うんだ。これは本物なんだ。じゃなぜ、こんな写真が世に出回ることなく、存在そのものが消されているのか。そこに潜む謎。それは写真の中央に移る人物の謎そのもの。上巻では、その人物の謎に迫る前に、南北朝時代の説明が入ります。しかし、これ歴史書ではなく、小説です、信じるか信じないかはあなた次第です。2019/03/16
いぼいのしし
26
小説。幕末の著名人の集合写真だとまことしやかに語られるフルベッキ写真を検証する。信じる信じないは別として、いろいろ推察するのは楽しい。2020/12/26