内容説明
一八六七年十二月十日夜、坂本龍馬斬殺。犯人は新撰組とも京都見廻組ともいわれている。しかし矛盾と謎が多すぎる。真犯人は誰か?浮かび上がる「龍馬の手紙」―幕臣勝海舟、英国武器商グラバーと行動を共にした龍馬が、死の直前に書いた最後の手紙に込めた「暗号」を読み解くことで、龍馬暗殺犯、さらには幕末維新の真相を暴く、驚愕の書。
目次
序章 全能の目
第1章 暗殺現場の謎
第2章 日本に上陸した秘密結社
第3章 長崎異人商会
第4章 グラバー邸に集った志士たち
第5章 薩英戦争の真相
第6章 密航者たち
第7章 革命前夜
第8章 パリの密会
第9章 龍馬、孤立無援
終章 闇に消えたフリーメーソン
著者等紹介
加治将一[カジマサカズ]
1948年生まれ。米国でのビジネスを経て、帰国後執筆活動に入る。小説、経済書、カウンセリング書など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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レアル
67
なるほど面白い物語を読んだ。あまりにも大胆過ぎる仮説。幕末の通史の固定観念に縛られていて想像もつかなかった!こちら読み易く小難しくであっという間に読めちゃう。ただもう少し仮説の立証にインパクトのあるものが欲しかったかなぁ。なかなか面白い話だっただけにそこが残念。2017/08/04
AICHAN
55
図書館本。坂本龍馬が短い生涯の間に出した手紙の数は膨大で、その飛脚料を現在のお金にすると1億円にもなると何かで読んだ。そんな大金を龍馬はなぜ持っていたのか。そういったことから、龍馬には黒幕がいた、それはグラバーだったとかいう憶測が生まれる。それでこの本を借りた。この著者は脱藩浪士たちはみな藩の命を受けたスパイだったと言う。龍馬暗殺の犯人を中岡慎太郎だと断ずる。幕末から明治にかけての主な事件はグラバーが主導し、その裏にはフリーメーソンがいたとも。何でも自分の都合のいいように解釈しているので呆れてしまった。2018/10/04
とも
53
★★★★☆たくさんの歴史小説を読んできて、中でも幕末は読み漁ってきたが この本の驚きは特別。歴史の裏にあるものがフリーメーソンというのは、この本の主題だが それだけでは終わらない結末に、本当か嘘かはわからないものの一度はこんな考えかたもあるのかと読んでみるの一興かと。2014/07/14
キムチ27
52
中世史以後地球という球体をまさぐると大抵出てくるのがフリーメーソン、もはやオカルトチックのコアという気もしてくる。19C後半となり帝国は新たな獲物に食指を伸ばしていたのは想像しうる。トランプの4キングとクィーン(今は新たなトランプが権力を駆使せんとするが)英国のこんな真相もあるなとは思いつつ、義経=チンギスハンもどき感覚はぬぐえない。何故って推測の積み上げの結果に感じるから。国民多くの歴史ファンは司馬氏によって醸成されたといっても過言じゃない幕末明治論。新たな一石になる?無理かな。2017/08/14
たかしくん。
46
メインワードは「フリーメイソン」です。まあ、「明治維新の黒幕にフリーメイソンあり」という段階で、どうしても都市伝説の域を出ない点は否めませんが。特に、グラバーに対する見方は、私も今後影響を受けそうです。そして「龍馬は凄腕の諜報部員」であった、との説は、新鮮かつ納得です。ただ、どうでしょう。著者の主張する龍馬の暗殺者の説。背景は分かりますが、そこまでするメリットがその下手人にあったかどうか?私は腹に落ちないですが…。2015/06/24