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祥伝社文庫
館という名の楽園で

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  • サイズ 文庫判/ページ数 153p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784396330521
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「奇妙な殺人事件は、奇妙な構造の館で起こるのが定説です」三星館と名づけられた西洋館の主は、四人の招待客にある提案をした。それぞれが殺人者、被害者、探偵役になって行なう“殺人トリック・ゲーム”である。そして今、百数十年前にイギリスで起こった事件が再現される!時空を超えて幽霊のごとく立ち現われる奇怪な現象、謎、さらに最後の惨劇とは。

著者等紹介

歌野晶午[ウタノショウゴ]
1961年、千葉県生まれ。東京農工大学農学部環境保護学科卒。出版プロダクション勤務の後、島田荘司氏の絶賛を浴びて、88年『長い家の殺人』でデビュー。以降、読者の意表を衝くトリックや実験的野心作を発表し続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

158
歌野晶午さんが2002年に祥伝社文庫の企画で館ミステリーとして書き下ろした秀作中編本格推理小説。本書は本文が149頁と薄くてコンパクトながらも単純だけど人間心理の盲点を突いた大胆な不可能犯罪トリックが味わえるハウダニット・ミステリーの良作でしたね。N大探偵小説研究会のOB4人が新築の西洋館「三星館」に招かれ主夫妻と共に行う「殺人トリック・ゲーム」は百数十年前にイギリスで起きた鎧武者の亡霊の消失事件も絡む超難事件で誰もが著者の企みに見事に騙される事でしょう。ラストはアンハッピーエンドながら誠に哀切でしたね。2019/03/02

セウテス

98
ミステリ好きに向けた、館ミステリの謎解き。どういう事かと言えば、大学時代のミステリ研究の仲間が、ホストの建てた館に招かれて、ミステリ劇の俳優になって物語を演じるという遊びなのだ。殺害される役もいれば、他の人は探偵役を兼ねて真相を推理していく。実は演技のハズだったのだが、本当の殺人が起きてしまう、のだろうと予測して読んでいました。しかし館を舞台にした、仲間内の壮大な演技は演技のままで、見事に謎解きは終わります。その後のドラマに本作の驚きと、自分の人生に重ねてしまう哀しみが在ります。2018/10/07

じゅんぢ

40
事件そのものよりも、カーテンコールの方が強く印象に残る。2019/09/19

KEI

38
久しぶりの歌野作品だったが、私は歌野さんの密室ミステリーより叙述ミステリーの方が好きだと思った。以下辛口の感想になります。大学時代のミステリー仲間が、同じミステリー仲間が館に招待される。その館は三星館と名付けられそれは豪華な館であった。そこで殺人ゲームが行われるが、トリックはかなり前半で分かってしまって残念だった。唯一救われるのは実際の殺人はなかったこと。「カーテンコールは聞こえない」のラストもスッキリしない終わり方だった。2021/05/04

papako

35
初期のころの歌野さんらしい本格推理?もの。中編ぐらいのさくっと読める長さですが、館にとりつかれた男がやっと手に入れた館で推理ゲームを行う。学生時代に推理小説を愛した仲間たちとのひととき。そして、悲しいラストへ。ぎゅっと凝縮して楽しめました。こういう歌野さん、最近ないものね。2013/09/15

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