出版社内容情報
寒月霞斬り、破れたり!?
惣三郎を襲う最強の刺客団!
長屋暮らしの金杉惣三郎(かなすぎそうざぶろう)の許に突如、豊後相良(さがら)藩から使者が到着した。藩主斎木高玖(さいきたかひさ)の側室・清香(さやか)に御法度である“きりしたんばてれん”の疑いがかかり、藩自体が窮地に陥っているという。旧主を救うべく立ち上がる惣三郎に、次々と襲いかかる兇刃の影。さらに、惣三郎極意の寒月霞斬りを超える“一期一殺剣”とは? 人気沸騰「密命」シリーズ、刮目の展開へ!
【著者紹介】
1942年、北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして活躍後、国際的スケールの作品を次々発表する。『密命──見参! 寒月霞斬り』(祥伝社文庫)を皮切りに時代小説を執筆開始、その迫力ある殺陣シーンと独特の人情味によって、新たなるファンを獲得。本作ではご存じ金杉惣三郎が、久々に旧藩・豊後相良藩主のために働く痛快劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
117
浪々の身ながら、今回はもとの藩主の危機を救わなくてはならなくなった主人公。大忙しです。キリシタンがらみの話ですが、そこにはもっと大きな陰謀があったということで、さまざまなことを考えてくれます。今回の切り合いは比較的楽な感じでした。2017/04/17
藤枝梅安
21
火事場始末の荒神屋は湊町の古屋敷の解体を請け負っていた。前夜から朝にかけて何者かが足場の縄を切り、知らずに足場に取り付いた若者が2名落命する事故が起こる。時を前後して、惣三郎は旧主・斉木高玖の側室にきりしたんの疑いがかけられ、藩が再び窮地に陥っていることを知らされる。この騒動の裏で糸を引く人物と勢力が次第に明らかになっていく。登五郎とお杏の息子・半次郎の誕生や、同心・西村桐一郎の恋のエピソードを絡めながら、惣三郎の活躍を描く、相変わらず痛快な物語である。2010/12/11
へたれのけい
4
旧の藩主は情けない。大岡さんお金くれない。今の仕事はサボってばかり。なんか、大変そうなんだけど、結構優雅に暮らしてる。2018/06/28
アクセプター
3
旧藩ネタ楽しみと思ったのに、この情けない藩主誰よ・・またもや分家に騙され、自分ではなんの対策もとれず、ただ寝込んで・・・八歳の時の利発で思い切りの良い若様はどこへ消えた・・・家老も留守居役も凡人の様だし、なんでこんなに部下に恵まれない!というか藩主求心力無さすぎ2013/08/09
ひかつば@呑ん読会堪能中
2
久しぶりの旧藩の話。 それにしても闇夜評定、なぜ斬り捨てても構わない大目付を逃がしたのだろう。2012/04/30