祥伝社文庫<br> 嗅覚異常

祥伝社文庫
嗅覚異常

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  • サイズ 文庫判/ページ数 152p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784396328191
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

神経内科の女医植田理歩は、大学院生富坂から研究協力を依頼された。富坂の恋人夏海を対象にした研究のテーマは、嗅覚障害。匂いのメカニズムの解析が目的だ。ところが、理歩が研究室を訪ねた夜、実験用のウサギが殺される事件が発生、何者かの尾行に気づいた。やがて夏海も失踪し…。匂いに過敏になりすぎた現代人の陥穽を衝く、気鋭の新感覚ミステリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

134
性別年齢不詳の覆面作家・北川歩実さんが祥伝社文庫創刊十五周年記念に著した特別書き下ろし中編ミステリーですね。覆面作家さんは実際の所、出版関係者ぐらいは真実を知っていて守秘義務で明かさないのでしょうね。実験用ウサギ殺しと嗅覚異常女性の失踪に続くその友人の殺人未遂事件を繋ぐ接点とは?対人恐怖にも似たユニークだけど無差別殺人をも誘発しそうな恐ろしい秀逸なアイディアですね。ヒロインの女医・植田理歩と友人の私立探偵・嶺原のコンビが謎を追いますが如何せん14行×148頁の枚数では性格まで描き切れないのが残念でしたね。2019/06/06

ヨーコ・オクダ

28
北川センセでこのタイトルやし…てなことで期待して読み始めるも、何となく物足りなく。このボリュームやからしゃあないか。嗅覚障害を抱える女性を中心に、その彼氏であり嗅覚の研究をしている大学院生、その指導教授、かつて大学病院で彼女の診察にあたっていた神経内科医、その友人である探偵、ソムリエの勉強をして一緒に店を持ちたいと夢を語りあった彼女の友人…という、比較的小さな人間関係の中で起こる事件。実は、診察を受けるべきなのはあの人やったのね、と。探偵がきっちり謎を解いてくれるんやけど、イマイチ華がないのが残念。2021/01/28

ホレイシア

5
はっきり言って、駄作。

やいとや

2
中編、という括りで執筆された作品の為、難しい所はあったとは推察されるが、矢張りヴォリュームの不足は否めない。もうちょい人物描写や背景を膨らませて長編に仕上げたら、もっと読み応えが出たであろうと思ってしまう。探偵役も淡々と謎を解いてしまうので、カタルシスも薄い。だが、この作者が充分に実力があり、筆力も構成力も高い事は知れたのは収穫。色々読んでみたいと思う。とりあえず、「中編で本格ミステリを」という発注がよろしくないので、それが定着しなかったのは宜なるかな、という感じ。犯人の嫌な奴感は素晴らしかった。2024/02/27

Shishu_ya改め刺繍屋

2
人物描写が少ないせいか感情移入が出来なかった。主役もはっきりしなかったし…。もっと切り詰めてに短編するか人物描写等を書き加えて長編にすれば面白かったかも。2012/05/09

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