内容説明
タクシー密室で進行する恐怖。「私はこのまま殺される」。ホテル―清掃現場の青年が知ってしまった、ゴミの本当の処理法とは?霊苑―墓地と一体となった老人施設の真相…。遊園地―連続死亡事故の陰にある意外な陥穽…。病院―死者にまとわりつく奇妙な物体の正体とは―現代のありふれた場所で不気味な顔を覗かせる、恐怖の瞬間、傑作アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yu。
26
さすが名だたる名手らだけあって、その卓越した技術はもちろん、怖気立たせる材料も皆さん個性的(なかには“歯”までもを利用するという気合の入れよう)。。九話それぞれ面白いが、なかでも“呪い”と受け取ってもなんら遜色のない“異常な刺激に潜む危険性”が描かれる 雨宮町子「高速落下」、ねずみ駆除の網に掛かったソレは少女だったのだが‥ 津原泰水「超鼠記」は特に印象深い。2018/09/01
Richard Thornburg
17
感想:★★★★ 9篇の短編で構成される短篇集です。 篠田センセの作品を楽しみたくて読みましたが、初読の作者の作品もタイトルの『おぞけ』を感じさせるような良質のアンソロジーです。 まずは実際に起こりえないだろう・・・とは思っていても、ストーリーを構成する複数の要素の中に一つだけでも何かに裏付けされるリアルな情報があるだけで『おぞけ』させるだけの薄ら怖さがあります。 個人的に一番気味悪かったのは「虫めずる老婆」ですかね。 2017/12/19
kaizen@名古屋de朝活読書会
12
月刊 小説Non掲載の5作品と書き下ろしによる短編集 歯 篠田節子(しのだせつこ) 夜行 加門七海(かもんななみ) 黒い手 倉阪鬼一郎(くらさかきいちろう) 塵泉 (ごみ) の王 田中啓文(たなかひろふみ) 高速落下 (フリーフォール) 雨宮町子(あめみやまちこ) 繭 (まゆ) の妹 高瀬美恵(たかせみえ) 虫愛 (め) づる老婆 草上仁(くさかみじん) 起鼠 (ちょうそ) 記 津原泰水(つはらやすみ) 弟の首 泡坂妻夫(あわさかつまお) 歯は親知らずの話題を、よくひっぱったも2013/04/17
5〇5
10
恐ろしい怖れとおぞけおぞましい2022/05/29
yoko**
6
「恐怖」や「ホラー」より、聞き慣れない「おぞけ」の方がずっとずっと不気味。2008/02/13