内容説明
「ね、遊んでよ」謎の言葉とともに、殺人鬼の凶器が振り下ろされた―。兄急死の報に帰郷した医学生翔二は、元予備校講師占部の協力で、事故として処理された死の真相を追い始めた。なぜか異常な怯えを示す兄の幼馴染みたち…。やがて一人また一人と彼らが殺害されるなか、十五年前の黄昏の風景とともに翔二の脳裏に甦った恐るべき記憶とは…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すたこ
41
★★★★★スラスラ読めて面白かった!見事に騙されててやられた!分かっちゃったー^^と、犯人だと思った人は全然違った(笑)予想外の犯人と真相。動機も納得できたし、すっきりしたけど、やっぱり切ない。例の約束には救われた。ホラー要素はあまり感じなかったけど、私にはちょうど良かった。登録は少ないのはなぜだろう。人名がカタカナじゃないことが、こんなにホッとするとは(笑)2015/12/04
ソルト
24
囁きシリーズ。大学生の津久見翔二は兄伸一の葬儀のために久しぶりに故郷の栗須市へ。マンションから落ちて亡くなった伸一を両親は事故と決めつけることに違和感を持った翔二は兄の予備校の先生だった占部と知り合い兄の死の真相を探る…。何者かに次々と襲われていく兄の旧友たち…残される硬貨…。徐々に思い出していく過去の出来事。犯人は想像すらしていなかった意外な人物で驚いた。今回も面白かった!2021/10/09
紅
12
囁きシリーズの三作目。色々な人を疑いつつ読んだが、全く当たらなかった。子ども時代の記憶は曖昧で、特に怖い思いをした記憶は失われてしまうんだね。何度も繰り返される(わらった)が怖かった。2013/06/25
じゅんぢ
10
犯人が意外な人でビックリした。他の囁きシリーズと比べるとホラー感があまり感じない所が残念だった。2017/03/14
海月
9
記憶の呪縛とそこからの解放というテーマこそ共通しているものの、囁きシリーズの特色である(と思われる)、ホラーの要素がほとんど無くなってしまったのが残念。とは言え、黄昏時の持つ不安定さを上手にいかした妖しげな雰囲気作りはさすがですね。