出版社内容情報
パーティ・コンパニオンがホテルの客室で毒死! 現場は完全な密室…見えざる魔の手の連続殺人。
内容説明
パーティ・コンパニオン小田香子は恐怖のあまり声も出なかった。仕事先のホテルの客室で、同僚牧村絵里が、毒入りビールを飲んで死んでいた。現場は完全な密室、警察は自殺だというが…。やがて絵里の親友由加利が自室で扼殺され、香子にまで見えざる魔の手が迫ってきた…。誰が、なぜ、何のために…。ミステリー界の若き旗手が放つ長編本格推理の傑作。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やっさん
203
★★☆ トリックも話の流れも、どことなく高揚感に欠ける。悪い意味で〝東野圭吾らしくない〟作品かな。香子と芝田はわりとお似合いだと思った。2018/11/24
夢追人009
189
東野氏のパーティ・コンパニオン香子をヒロインに据えたライトなミステリー長編小説です。ヒロインではなく平凡な刑事が密室殺人と隠されたメッセージと意外な犯人の謎を解く上出来の本格推理でサクサクと読めます。コンパニオン仲間の女性二人の殺人事件に巻き込まれるヒロインですが特に頭脳が鋭くはなく執念もなくてイケメン裕福男の無実を確かめたいだけなので危険な目に遭わなかったのが幸いでしたね。残念ながら玉の輿の夢が消えたヒロインですが、夢を捨ててカップヌードルをすする冴えない貧乏刑事と結ばれるのか?それもまた人生でしょう。2018/10/31
Tetchy
188
2時間サスペンスドラマ用といってもいい軽めのミステリ。読んでいて映像が眼に浮かぶし、実際に一度映像化されているようだ。たった300ページ足らずの本書だが、そんな中にでも密室殺人事件が取り上げられている。今回はドアチェーンを使った密室トリックである。しかし、犯行に至るプロセスはパズルのようなロジックで、しかも第2、第3の真相を用意しているのだから畏れ入る。キャラクターにも特色があり、単純な推理小説以上の面白みもある。こういった小品にも手を抜かないその姿勢には感心した。2009/12/24
ノンケ女医長
177
評価が非常に難しい。夢中になって読み込むことは、できなかった。舞台は平成初期。登場する品々や価値観に、時代を感じる。もちろん、タイトルも。この「ウインク」は、結局誰と誰の間で交わされたものなのだろう。パーティ・コンパニオンの小田京子と、不動産専務の高見俊介?偶然隣に引っ越してきた、捜査一課の芝田と新しく恋愛を実らせる方が幸せそう。2023/03/21
ミュポトワ@猫mode
132
親にあげるために積本崩し。なんか久しぶりに本格ミステリーを読んだ気がする。最近は最後の派手などんでん返しで読者の意表をつくミステリーが多いけど、こういうあらかじめ怪しい人間がわかっているミステリーもたまに読むと面白い。まぁ犯人はわからなかったけどさ、俺はw大体犯行の状況が見えてるのに証拠がなくて一歩が出ないっていうのも面白いよね。推理だけじゃ逮捕できないものね。こういう部分もこの作者の面白い部分なのかもしれないと思う。あと一冊、この作者の積本があるからそちらも読んでみたいと思います♪2021/01/16