内容説明
「蓬莱山の黄金、鬼道の力、そして空海の秘法“四殺”を手中にした者が覇者となる」秦始皇帝の使者徐福がもたらし、腐鬼一族が蓄えた黄金の在処、すなわち卑弥呼の墓所とはどこなのか?謎の古文書を読み解いた密教術の天才僧美空は、精神ダイバー九門、毒島らとともに富士山麓へ向かった!さらに、東北の腐鬼・ケセン族を支配しようとした魔人黒御所、鬼道の鍵を握る鬼奈村典子を救出した文成仙吉もまた…。空海のミイラ盗難に始まった超伝奇小説の金字塔、ついに終局へ。
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
昭和26年神奈川県小田原市に生まれ、昭和52年に「カエルの死」でデビュー。昭和59年の『魔獣狩り』に始まるサイコダイバー・シリーズで、超伝奇小説のムーブメントをリードする人気作家として飛躍した。『上弦の月を喰べる獅子』で第十回日本SF大賞、『神々の山嶺』で第十一回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うりぼう
84
何十年と楽しんできたサイコダイバーシリーズが完結する日がくるとは、思いもしなかった。じっくりと味わって読もうと思ったが、やっぱり、あっという間に読了。ハリポの第6巻と同じで、最終巻へのつなぎで、盛り上がりには欠ける。だって、サイコダイビングするシーンすらないんですから。でも、下巻へ伏線はたっぷり。空海の真相がはっきりするのが、この巻の目玉。今の職場に入り、初めての東京出張研修で、同室になった他都市の人が、このシリーズを寸暇を惜しんで読んでいた。その時、初めて夢枕獏さんを知る。あれから25年、感慨深いです。2010/11/11
文庫フリーク@灯れ松明の火
25
空海が唐より持ち帰った 《四殺》外法炉・飛狗・金剛拳・餓蟇。徐福伝説に土蜘蛛の末裔。33年目にして完結のサイコダイバーシリーズ。せめて前巻だけでも再読を、と思ったのにページを開けたら止まれない。『キマイラ』を彷彿させる獣化。相変わらずのダンディズム・毒島とエロな陰陽師婆・ひるこが美味しい。終わるのか?これだけ拡げた伝奇が本当に下巻で完結できるのか? 怒涛の如く下巻へ。2010/11/26
miroku
13
いよいよ完結篇・上。長い長い物語の終わりが見えてきた。終わって欲しいような、欲しくないような・・・。2012/06/30
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
11
完結が近いと作者が語っていたけど信用していなかった、それが上下巻同時発売で本当に完結するなんて。嬉しい様な悲しい様な、これを機に初巻から読み直すべきか、嬉しい悩み。空海が日本の闇に仕掛け呪法の正体が何か楽しみだけど、あれだけ変身した黒御所(空海)がこんなことになるとは…それぞれの登場人物にそれぞれの決着が付きつつあります、次巻、読むのが楽しみだけど読みたくない。そんな気分。でも、すぐ読むけどね。2010/11/06
海猫
10
あと残り一冊まできた2010/10/31