内容説明
いったい中国人とは何者なのか。彼らは何を考え、何を信じているのだろうか。同じ漢字を使うからといって、中国人は身近な存在ではありません。漢民族には宗教も神もなく、道徳すらも定着しませんでした。儒教は韓国に、仏教は日本に、道教は香港や台湾に逃げ出してしまい、中国は真空状態。絶えず道徳を唱えているのは、道徳が根づいていない証拠です。古代から現代までの中国思想を楽に読み通すために、本書は書かれました。たびかさなる戦乱を生き延びる知恵を、いかに身に付けたのか。その知恵とはいったい何か。一筋縄ではいかない謎の民族・中国人の発想が明かされていきます。日本人の知らない中国人がここに。
目次
第1章 春秋・戦国時代のイデオロギー―人治主義のDNAがしっかりと組み込まれた
第2章 秦・漢時代のイデオロギー―永続する一つの国であるという認識が生まれた
第3章 三国・晋・南北朝・隋時代のイデオロギー―儒教、道教、仏教の三大イデオロギーが揃った
第4章 唐時代のイデオロギー―美意識と亭楽主義が定着し平等意識も誕生した
第5章 宋・元時代のイデオロギー―民族意識の強固さはモンゴル支配の屈辱が原因
第6章 明・清時代のイデオロギー―近代的な国家意識が芽生えて孫文が登場した
第7章 中華民国と中華人民共和国のイデオロギー―〓(とう)小平の改革開放と先富論が国を覆った
第8章 まとめと予測―真の大国になれば全人類の利益になる
著者等紹介
佐久協[サクヤスシ]
1944年、東京都生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、同大学院で中国文学・国文学を専攻。大学院修了後、慶応義塾高校で教職に就き、国語・漢文・中国語などを教える。同校生徒のアンケートで最も人気のある授業をする先生として親しまれてきた。2004年に退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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