内容説明
著者は法隆寺の鬼と呼ばれた、故西岡常一棟梁の下で、薬師寺金堂、西塔の建立に携わりながら、宮大工の修業を積む。西岡棟梁の身の回りの世話を約六年間続け、社寺建築の技法、棟梁としての仕事の差配、人の育て方など、多くのことを貪欲に吸収する。そこで学んだ人を育てる要諦は「教えない」ことである。手取り足取り教えるのではなく、「なぜ、こうなるのだろう?」と、弟子がわかりたいとウズウズしてくるのを「待つ」ことが大事なのだ。覚えの早い子と遅い子がいるように、人にも木と同じく「癖」がある。その癖を生かしながら人を育て、使うことが名棟梁の条件であり、その知恵は、現代の日本人にも多くのことを教えてくれる。
目次
1章 大工の徒弟修業
2章 西岡常一棟梁の教え
3章 奥深き「社寺建築」の世界
4章 木の癖、人の癖を読む
5章 棟梁の仕事、棟梁の器
著者等紹介
菊池恭二[キクチキョウジ]
1952年、岩手県遠野市生まれ。中学卒業後、遠野で住宅大工の修行を始める。21歳から約6年間、法隆寺大工、故西岡常一棟梁の元で薬師寺金堂、西塔の建立に携わりながら、寺社建築を学ぶ。90年、38歳で寺社専門の工務店、社寺工舎を遠野に創業する。全国各地の寺社建築の建立や文化財建造物の保存修理を指揮しながら、弟子の育成にも力を注ぐ。1997年から4年半かけて行なわれた、東京大田区の池上本門寺五重塔(重要文化財)の全解体保存修理工事も、大工棟梁として指揮をとった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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