内容説明
本書は、ミースという人物を理解するために、ミースの足跡を見ること、ミースの描いたものを見ること、ミースのつくったものを見ること―で、理解しようとするものである。
目次
第1章 セルフ・プロモーション
第2章 近代建築の神学
第3章 「神の家」
第4章 枠組みと出来事
第5章 ミースvsナチス
第6章 究極の家
第7章 「構成」から「構築」へ
第8章 Baukunstの臨界
第9章 ユニヴァーサル・スペースの起源
第10章 神々の黄昏
著者等紹介
八束はじめ[ヤツカハジメ]
1948年山形県生まれ。東京大学工学系大学院中退。磯崎新アトリエを経て独立。現在(株)ユーピーエム主宰。主な作品に白石市情報センター、砥用町文化交流センター(進行中)。主な著書に『批評としての建築』(彰国社)、『近代建築のアポリア』(パルコ出版)、『未完の帝国-ナチス・ドイツの建築と都市』(共著、福武書店)『ロシア・アヴァンギャルド建築』『メタポリズム』(INAX)などがある
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感想・レビュー
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kennbunnroku
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ミースの建築においてとある空間が実現されたという前提の下に、それに名付けを画策する書。八束自身が述べるように建築家特有の目線に寄り添って書かれたという証である。ミースにまつわる神話の在り方とその起源、それに対照されるミースという一介の建築家の系譜が記述されていて助かった。ミースが自身の選択を覆い隠.すための時代性、精神性という言葉の論理の上に実現した構造物の名は「神の家」だった。建築家それぞれがその仕事において人(つまり自分)の似姿である「神」を求めるという構図、精神はいまだ、近代建築を終わらせない。2011/11/26
引用
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シュルツくらいは読んでいることを前提に書いているとあるが、原「均質空間論」を読んでいないと意味不明なのでは、、、、2022/02/27