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出版社内容情報
墓守娘ブームの立役者による決定版家族論。長年のカウンセリング経験があるからこその、リアルな事例、核心的な分析と提言を満載。安泰で幸福であってこそ、家族――。
広く信じられてきたこのイメージは、もはや幻想である。そのことは、親子、夫婦、兄弟姉妹の関係で悩む人が多い事実からも言えるだろう。
「絆」や「愛」だけでは解決しない。私たちは、そろそろ、この現実と向き合わなくてはならない。
無職の子どもと、親。「持てる世代」の親と墓守娘。引きこもりや依存症。経済的DV、離婚……。家族問題と長年とりくんできた臨床心理士の著者は、家族問題をとく鍵は、「お金」だと指摘する。
本書において、豊富な事例とともに、問題の根幹、現代社会の影響を浮かび上がらせ、具体的な提言もこころみる。
「信頼関係がなくなったとき家族の権力・支配構造があらわになる。そうであるなら、むしろそれを駆使し、活用して信頼関係の再構築ができないだろうか。お金の出し方を工夫し、操作して、息子や娘の回復を図る。その工夫を説明しているのが本書の特徴だ」
とことんリアルな事例とともに、ありうべき展望を描く、信田さよ子の決定版家族論。
信田 さよ子[ノブタサヨコ]
1946年生まれ。臨床心理士(原宿カウンセリングセンター所長)。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。専攻分野はアディクション全般、アダルト・チルドレン、家族問題、DV・虐待など。ベスト&ロングセラー『母が重くてたまらない』『さよなら、お母さん』ほか、『アディクション臨床入門』『カウンセラーは何を見ているか』『共依存 苦しいけれど、離れられない』ほか著書多数。
内容説明
“愛と絆”だけでは乗りきれません。持てる世代の親と、無職の子ども。依存症者とその家族。経済的DV…。リアルな事例から現代日本を浮かび上がらせ、実践的な打開策を満載。
目次
はじめに 家族のゆくえとお金
1 家族の肖像―カウンセリングの事例をもとに(母からの不穏な宅配便;兵糧攻めとアディクション;僕はパスタのゆで方に命を懸ける;親からの借金リスト)
2 時代の鏡としての家族(戦後七〇年、何が変わったのか;家族における権力関係への気づき)
3 家族をとらえなおす(愛の幻想がついえた後に;高齢化社会の現実;いくつかの提言―必要なのは絆や愛ではなく、お金に対するルール形成;この国で「家族でいる」ということ;あとがきにかえて―近くて遠い家族、遠くて近い家族)
著者等紹介
信田さよ子[ノブタサヨコ]
1946年生まれ。臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。駒木野病院、嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室を経て1995年に原宿カウンセリングセンターを設立。アルコール依存症、摂食障害、ドメスティック・バイオレンス、子どもの虐待などに悩む本人やその家族へのカウンセリングを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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