出版社内容情報
『魔女の宅急便』を題材に、ハリー・ポッター人気で世界的に関心が高まっている魔法や魔女の世界の真実を、西洋のみならず東洋も視野に入れて、宗教学の観点から平易に解説。
内容説明
いま、世界的に関心が高まっている魔法や魔法使い、魔女の世界の真実を、ヨーロッパのみならず、インドやチベット、日本、さらには現代のテレビ・アニメまでも視野に入れて、宗教学の視点から明快に解き明かす。
目次
第１章 西の魔女（魔女って何？；空中飛行；魔法と科学；魔女裁判）
第２章 東の魔女（インド；チベットネパール；日本）
第３章 よみがえる魔女たち―魔女っ子アニメを読み解く（奥様は魔女その１―ヴェロニカ・レイク；奥様は魔女その２―サマンサ ほか）
第４章 猫の巻（猫と魔女；猫いじめの儀式 ほか）
著者等紹介
正木晃［マサキアキラ］
１９５３年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター客員助教授、中京女子大学助教授などを経て、現在、早稲田大学非常勤講師。国立民族学博物館共同研究員。専門は宗教学（チベット・日本密教）で、とくに修行における心身変容や図像表現を研究。また、不登校・閉じこもり問題、宇宙開発、環境問題、精神医学的な領域などにも強い関心があり、各種の共同研究および実践をおこなう
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もちもちかめ
15
めちゃくちゃ読みやすい宗教学の本。澁澤龍彦並に読みやすく勉強になる。初めて知ったこと。イスラムやインドで豚と犬が不浄とされているのは、おそらく（不快な方おられるので読まないで）犬と豚は人間の糞尿を食べるから。著者の実話として2階のトイレという床の穴から、下にうんちをするべくしゃがんだら、下で今か今かと待ち構える犬が。早くしてーと。そして著者のを喜んで食べだしたんですって。本当に食べるんだと驚愕したとのこと。いやもっとたくさんためになる事も書いてありましたが、犬が不浄？という積年の疑問が解けた。2023/11/15
Koichiro Minematsu
14
魔女の歴史、背景、そして、「魔女の宅急便」にみる宗教感。中高生に分かりやすい本。 ハーブを調合するお婆さんが西の魔女。東の魔女は、インドを起源とする等、面白い。2016/09/01
ms。
11
魔女の宅急便という副題に惹かれて借りた。魔女に関する歴史を東西に分けて解説されていた。魔女の定義として宗教が大きく関わっている。個人的には西の魔女の歴史が好きだった。東の魔女の方は正直こじつけな感じが…それに後半で色んな日本のアニメ作品が出てくるけど、魔女と無理矢理繋げている見たいだった。まあそういう考えもあるか、という感じ。2014/12/21
にがつ
4
ナウシカに引き続き。今回はなんとなくいろいろ急だなと思いつつ読んだ。変身アニメや特撮を魔女とするのは疑問が残る…まあ謎の力があるっていう大きな括りだもんなーと。西の魔女・猫の話が興味深かった。東は魔女っつーか神じゃん？と思いつつ…東は不思議な存在に対して寛容だなあと思う。箒にまたがる話でジャクリーヌ・デュ・プレが出てきたので映画あった気がするから見ようかなと思う。あとキキがトンボを救いたい一心で魔法を取り戻したってあったけどその前にウルスラ達のおかげでもあるでしょって言いたい。愛の力といえばそうだけど。2016/03/06
Masahiko Ito
4
ジブリの「魔女の宅急便」にこと寄せてはいるのだけど、中身は西洋／東洋の魔女の取り扱いについての宗教学入門。単なる便乗本に留まらず、魔女の成り立ち、箒の持つセクシャルな意味、など子供向けでない内容ながら、勉強になる。ただし魔法少女の系譜としてミンキーモモの重要性を熱く語るくだりなどは明らかに構成から浮いてて、作者のオタク魂が感じられます。いや、私はたいへん面白く読みましたが、これって誰を対象にした本なのかなあ。2013/04/08
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