内容説明
1941年、ロンドンからイーズドン駅についた学童疎開列車に、名簿に記載されていない男の子が混じっていた。サイモン・ソーンと名のった5歳ほどの少年は、里親となったカザリッジ夫妻に育てられるが、ロンドンの家がどこにあるかもわからず、自分自身が本当はだれなのかも思い出せなくなった。彼と過去をつなぐものは、たびたび見る悪夢だけだった―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネコベス
4
1941年、ロンドンからドイツ軍の爆撃を避けて学童疎開の列車が田舎の村に到着する。その中に名簿に記載されていないサイモン・ソーンと名乗る男の子がいた。少年は本当の自分が誰なのか思い出せなかったが、親切なカザリッジ夫妻に実子同然に育てられる。成人したサイモンは大学生活中のロンドンで、道に迷って偶然幼いころ住んでいた家を発見する。自分の過去、両親を知りたい気持ちを抑えきれず、調査を開始する。戦争のどさくさに紛れて消えた血のつながりを求めてさまようサイモンの物語。ラストはハッピーエンドと見る。風変わりな佳作。2017/06/11
kanamori
0
☆☆☆★2013/03/19