内容説明
不思議の国への招待状。いつもみなれている風景なのにどこか違う。本を読み終えたあなたは、もはや谷山浩子の世界の住人です。
目次
紅茶の誘い
タネもシカケもコンピューター
地球博物館
地底通信
エイエン物語
スーパーマーケット・マン
描森集会
つぶやきあつめ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サト
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真っ白なティーカップに、透きとおった夢のようにきれいなお茶が注がれる。ポトポトト……。から始まって、シュガーポットの砂糖がプツプツと音を立てたら、砂糖でできた小さな白い馬がいた。そうしたら透明な紅茶の中に白い階段が続いていて、体を滑り込ませたら茶色い空気の中にいた。それからはパソコンモニターの中に入ってしまったり、レコーディング中に地球の標本がある博物館に迷い込んでしまったり。不可思議な世界に迷い込んだ時、いつもネムコという名で呼ばれる。ネムコさんネムコさんと呼ばれ返事をするのだが、元いた世界に戻った時、2015/08/05
しろねり
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フルカラーの挿絵に彩られた、ふとした瞬間に陥る非日常の世界。七編の短編小説集。「タネもシカケもコンピューター」が、コンピューターの仕組みを知っている私にとっては衝撃的な一編であった。「水玉時間」の地球滅亡三部作など、本人の歌をモチーフにした作品もあって、歌手としての谷山浩子のファンでもあるなら二重に楽しめる。2009/06/13