世界の測量―ガウスとフンボルトの物語

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  • サイズ A5判/ページ数 334p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784384041071
  • NDC分類 943
  • Cコード C0098

内容説明

知の歴史に偉大な足跡を残した天才、ガウスとフンボルトを主人公とした哲学的冒険小説。

著者等紹介

ケールマン,ダニエル[ケールマン,ダニエル][Kehlmann,Daniel]
1975年ミュンヒェン生まれ、81年からウィーン在住。ウィーン大学で哲学と文芸学を学んだのち、カント哲学をテーマとする博士論文を準備するかたわら小説の執筆をおこなう。『Beerholms Vorstellung』(1997)、『Mahlers Zeit』(1999)、『Der fernste Ost』(2001)、『Ich und Kaminski』(2003)などに続いて発表した『世界の測量』(2005)は130週にわたってドイツのベストセラー・リストにその名を刻み、45か国で翻訳出版されるという国際的ヒット作品となった。文芸学者・批評家としても活動し、マインツ大学、ゲッティンゲン大学などで講師をつとめているほか、有名新聞雑誌に批評やエッセイを寄せている。すでにクライスト賞、アーデナウアー財団文学賞をはじめとする多くの賞に輝き、現在もっとも期待されているドイツ語圏の若手作家のひとりである

瀬川裕司[セガワユウジ]
東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。明治大学教授。専門はドイツ文学・文化史および映画学。2003年ドイツ政府フィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト賞受賞。著書に『美の魔力 レーニ・リーフェンシュタールの真実』(パンドラ、芸術選奨新人賞受賞)他がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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星落秋風五丈原

22
タイプの違う科学者二人の物語。2022/05/11

ワッピー

13
世界がまだテラ・インコグニタに満ちていた頃、そして事物の法則がまだまだ不明確だったころ、理論側からガウス、実測側からフンボルトが世界を測ろうとしていた。二人の交錯に至るまで、長々と狂気にも似たエピソードが繰り返されて、天才の偏屈さ、研究に専心できないいら立ち、疲労による朦朧状態が浮き彫りにされていきます。しかし、この二人だけではなく、当時の世間のおかしさもまた伝わってきて、これぞ人間社会という気がします。天才にも、凡人にも悩みは尽きないものですね。ワッピーはフンボルトに同行したボンプランに一番同情します。2016/02/28

KAZOO

13
福原義春さんの本を読んで、絶賛されていたので読みましたが、たしかにはずれませんでした。このような物語があるとは全然今までアンテナに引っかかりませんでした。ドイツの小説は比較的読んでいるつもりなのですがドイツでもかなりの間ベストセラーだったようですね。確かにドイツ人好みの教養小説のような感じで、ガウスとフンボルトの交錯する生涯を描いています。私には読んでいて心地よさが残りました。2014/02/06

いきもの

8
二人のドイツ人天才科学者、ガウスとフンボルトの物語。理論と思考で数学を開拓するガウスと実地の測定と分類・記録を是とするフンボルト。交わるようで交わらず、時に交錯する二人の思考と生き様。ガウスも貢献した非ユークリッド幾何学の平行線のメタファー的なものも感じる。独特の語り口と、「ドイツ的人物」として描かれる二人が面白い。2023/02/09

やす

6
ガウスとフンボルトの伝記小説。ガウスが偏屈すぎて少し戸惑う。ガウスの自信が持てるまで発表しない姿勢は聞いていた通り。非ユーグリッド幾何学は当然と思って発表しなかったがロシアの学者の論文を見て自分も考えていたと言ってうそつき呼ばわりされる。まあそうなるよね。リーマンの話が出てこなかったのが残念(出てきたけど気がつかなかったかも)。若いときほど頭が回らなくなったガウスが測量をすうのだけど、それってもったいなさすぎ。2018/11/20

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