内容説明
「母さんをつれてこよう。でないと、ディネオは死んじゃう!」赤ん坊の妹が、重い病気になった。ナレディの心に、おさない妹を思って、不安がしのびこんでくる。「つれてくるって、どうやって?」弟のティロは面くらっている。ふたりの母親は、三百キロもはなれたヨハネスブルクにいて、住みこみで働いているのだ。アパルトヘイト下の南アフリカ。黒人居留地に住む姉と弟が町へ旅をするあいだに、さまざまな矛盾に遭遇する。現在の社会や人間性についても、読み手の心に強く語りかける作品。ペアレンツ・チョイス賞オナーブック受賞。
著者等紹介
ナイドゥー,ビヴァリー[ナイドゥー,ビヴァリー][Naidoo,Beverley]
1943年イギリス自治領南アフリカ連邦に生まれ、白人社会の一員として育った。大学時代に反アパルトヘイト運動に身を投じてとらわれ、8週間の獄中生活を送る。この体験による目覚めが彼女の作家としての姿勢を方向づけた。1965年イギリスに亡命。1985年、児童向け処女作『ヨハネスブルクへの旅』を発表、ペアレンツ・チョイス賞オナーブックなど英米で4つの賞を受賞した。1989年の『炎の鎖をつないで』(偕成社)、1995年の『No Turning Book』も数々の賞にかがやいている。『真実の裏側』(めるくまーる)は2001年に、英国で最も権威のある児童文学賞、カーネギー賞を受賞した
もりうちすみこ[モリウチスミコ]
森内寿美子。1955年、福岡県生まれ。九州大学教育学部卒業。訳書『ホリス・ウッズの絵』(さ・え・ら書房)が産経児童出版文化賞に、訳書『真実の裏側』が同賞推薦図書に選ばれる
橋本礼奈[ハシモトレイナ]
北海道生まれ、東京在住。武蔵野美術大学大学院修了。個展、公募展などでおもに油絵の作品を発表しながら、壁画、挿絵、テレビドラマの美術協力などの仕事をする。主体美術協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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